Q211:ドロンジョの2021年振り返り
ドローン業界に携わり6年が経過。
2021年は、息つく暇のない一年となりました。
ブログ更新も10件と最少を更新
2022年は何件掲載できるか・・・(^^;)
という感じで、今回はドローン業界というより個人的な2021年を振り返ってみました。
2021年
1月
某:国内ドローンメーカー解散をきっかけに退職
次の転職先・・さぁどうしよう
どのドローン会社も経営苦戦
現状、研究開発や実証実験など、助成・補助事業で売上が立っている会社も多く
上場した会社も今や株は2,000円を切っている。
今までの経験を活かしドローン業界に残るか、色々と考えました。
結果、今まで培ったノウハウを中途半端に終わらせては行けない。
ドローンは、社会貢献できると、確実に市場は構築されています。
ここで諦めず、前進しようと、懲りずにドローン業界への就活を始める事にしました。
2月
転職活動
ドローンメーカー?サービス?ソフト開発?空飛ぶタクシー?etc
各社の求人内容を確認するが、
原点に戻り、ドローンパイロットに求められる要件は何かを考えました。
ドローンパイロットに求められるスキル
・機体
ドローンは、飛ばせる道具
パイロットは職人としての経験と知識が必要
今では、国内、海外と様々なメーカー機体が揃っています。それらの機能・性能を理解し、機体特徴を見出し、得意な分野を機種別に使い分けるパイロットが、必要とされている。
・ソフト
今までは、手動で飛ばせるための操縦技術が求められていました。
しかし、ドローンは無人航空機と言われるよう、プログラムによる自動飛行やAI(人工知能)を活かし、自律飛行ができるドローンも研究開発されています。
既に操縦は送信機(プロポ)だけではなく、アプリを通し、飛行制御する事ができます。その為には、機体によって、使うアプリも違います。
例えば、DJIでは、DJI GS PRO・DJI GO4・DJI Pilot・DJI Litchiなど、一つのメーカーだけでも、これだけ数種のアプリが提供されている。
・技術
ドローンを飛行させる場所は、平地・山林・海上・構造物・屋内等
様々な飛行環境があり、目視外・高高度など、パイロットに求められる操縦技術が、年々高くなっています。
数時間の経験者もいれば、数百時間の経験者もおり、年々、ドローン認知度が上がるほど、市場から求められる技術も高くなっています。
・解析
ドローンで撮影したデータは、画像処理する事で、オルソ画像や取得データ解析など、測量や調査業務などで活用されています。
しかし、解析と言っても撮影データの品質が悪ければ再撮影など、空撮技術も必要となります。
上記のように、ドローンを操縦できるだけでは、市場要求に答えられることが少なく
更に、経験・知識を積み、今までの経験を活かしながら、新たなチェレンジができる企業へ転職する事に致しました。
3月
某IT/エンジニアソリューション企業へ転職
ドローン事業を行っているグループ会社へ出向
・操縦機体
DJI P4P/P4R/P4M/M2P/M2D/M2E/M300RTK 等
・アプリ
DJI GS PRO・DJI GO4・DJI Pilot 等
・技術
機体操縦・飛行計画・安全運航管理 等
・解析
未だに全取得できておらず2022年に突入
この4年間、ArduPilotを中心に活動していた私としては
DJIの進化がとても新鮮でした。
10月~11月
総務省消防庁 ドローン運用アドバイザー講師を担当
12月
会社事業拡大。神田事務所へ拠点引越
と目まぐるしい1年となりました。
2022年はどんな年になるのでしょう。
自分でもわかりません。
本年も飛び続けるのか・・・引き続き宜しくお願い致します。
Q210: 無人航空機登録義務化-事前登録2021年12月20日開始ー
無人航空機の登録義務化(2022年6月20日開始)に伴い
事前登録が2021年12月20日から開始されます。
ドローン(100g以上)をお持ちの方は、登録準備をされる事をお勧めします。
概要説明は、以下のリンクをご参照下さい。
対象機体:100g以上のドローン・ラジコン等
※対象外:重量100g 未満、建物内等の屋内を飛行、登録が免除されているもの
事前登録開始:2021年12月20日
登録義務化:2022年6月20日
主な流れ
ステップ①「申請」
オンライン申請(DIPS) 又は、書類提出
※登録内容:無人航空機の種類・型式・製造者・製造番号・所有者の氏名及び住所等
※申請後、納付番号券が発行されます
↓
ステップ②「入金」
クレジット・ATM等から納付
納付金 1機 900円~2,400円
※申請方法・本人確認方法・1機目2機目以降で手数料が異なります
※有効期間:3年間(更新申請)
↓
ステップ③「登録記号発行」
電子メール又は郵送
登録記号の表示
※機体記載又はシール貼付など、25㎏未満文字の大きさ3㎜以上など指定あり
シール貼付など、剥離でプロペラに絡まり、墜落原因もあるため、耐久性も考え対応が必要です。
上記、詳細は以下「無人航空機登録要領」をご覧ください。
■無人航空機登録要領 航空局長
令和3年 11 月 25 日 制定(国官参次第 116 号)
https://www.mlit.go.jp/koku/content/001442849.pdf
今回の無人航空機登録の義務化は、車のナンバープレートのようなもの
最初は手続き等、時間を要しますが空の安全確保ためにも必要です
因みに、お子様や趣味で100g以上のドローンを持たれている方も対象となります。
もう飛行させないという方は、登録は必要ありませんが、2022年6月20日以降から
登録されていない無人航空機を飛行させることはできなくなります。
登録には、ドローン情報基盤システム(DIPS)から登録する準備がされています。
まだ、アカウント開設されていない方は、先にDIPSアカウント開設をされおくのもお勧めです。
■オンライン申請
「ドローン情報基盤システム(DIPS)」
https://www.dips.mlit.go.jp/portal/
現時点(2021年11月28日)、無人航空機登録サイトは、まだオープンしていません
(coming soom)
尚、2022年6月20日以降でもいいと思っている方もおられると思いますが、
2021 年 12 月 20 日~2022 年6月 19 日の間の経過措置期間中に
初回の登録申請が行われたものは、リモートIDなしで申請可能なため
リモートID搭載していない機体は、事前登録をお勧めします。
2022年6月以降登録機体は、リモートID搭載が必要となります(一部除外あり)
ご質問、ご不明点などは、以下お問合せ下さい。
問合せ先(機体登録制度全般について)
無人航空機登録ヘルプデスク
電話 :050-3181-8378
受付時間 :平日 9時から17時まで(土日・祝・年末年始(12月29日から1月3日)を除く)
その他、リモートID関連は以下ブログにても掲載中です。
DJI Wifi Aware情報含む
Q203:リモートIDって何?
https://dronejo.hatenablog.com/entry/2021/05/03/085028
Q204:続リモートIDって何?(FAA編)
https://dronejo.hatenablog.com/entry/2021/05/04/075108
機体重量100g以上については、ラジコン・趣味など規制が厳しくなると懸念されてる方もラジコンクラブなど一部規定と異なる取り扱いもできるようになっています。
今後も安心してドローンが使えるよう皆さん事前登録しましょう。
Q209: 熱海市土石流災害(2021/7/3)
2021年7月3日10時30分頃、静岡県熱海市伊豆山の逢初川で土石流が発生しました。
国土交通省砂防部より引用
https://www.mlit.go.jp/river/sabo/jirei/r3dosha/210703_aizomegawa_07091800_taioujoukyou.pdf
【降雨状況】熱海観測所(静岡県)
災害発生までの総雨量(6月30日~7月3日10時):459mm
災害発生時の1時間雨量(7月3日10時):24mm
災害発生までの最大1時間雨量(7月2日20時、7月3日10時) :24mm
<資料>
国道交通省 砂防
https://www.mlit.go.jp/river/sabo/tyojikankouu.pdf
発災から1カ月経過
この度、航空機を活用した災害対応内容が、テララボのホームページに
発生から情報公開までの、詳しいプロセスがホームページに公開されています。
このブログを通してご紹介させて頂きます。
■テララボ ホームページより
①2021年7月8日
【第1報:熱海市土石流】
ドローン空撮「共通状況図(ベースマップ)」を作成、災害対策本部へ提供
https://terra-labo.jp/pressrelease/1524/
②2021年7月18日
【第2報:熱海市土石流】
ドローン空撮「共通状況図(住宅、道路、等高線等を追加)」を広域・高精度化し更新、災害対策本部へ提供
https://terra-labo.jp/pressrelease/1544/
③2021年8月4日
熱海土石流から約1カ月 テラ・ラボ ヘリ空撮で3次元地図作成
https://terra-labo.jp/pressrelease/1576/
上記の取組の流れ(①~③)を簡易的に説明します。
7月3日
災害発生→情報収集→飛行計画→移動
7月4日
現地入り→ドローン飛行(映像空撮)→災害関係者と情報共有・協議
翌日のフライト計画
7月5日
フライト計画再確認(データ取得箇所決定)
→ドローン飛行(3次元データ解析用空撮)→解析・オルソ画像生成処理
→ヘリフライト開始
→共有状況地図作成
→防災科研、自衛隊、警察、消防、報道機関等へ情報提供
7月6日
災害対策本部(熱海市長)へ情報提供
以降
ドローン・ヘリ飛行で、データの広域化・精密化のため継続的に情報収集
現場の差分抽出・2次災害の可能性調査
→ヘリ飛行(航空レーザー測量)にて、地形の起伏、堆積量など調査
→オルソ画像
オリジナルデータDSM(Digital Surface Model)
グランドデータDEM (Digital Elevation Model)作成
等、検証進行中(2021年8月4日時点)
各①~③のリンクでは、災害発生から、2次災害の可能性調査まで、詳細に記載されています。
これらの情報は、今後、無人航空機を活用される災害・救助活動等、携わる方々にも参考になる情報かと思います。
そして、この度、お亡くなりになられた方々、ご遺族、地域住民の皆様には、心よりお悔やみとお見舞い申し上げます。
現在、未だ行方不明の方々がおられます。一日も早く家族と出会えることをお祈りするとともに、消防、警察、自衛隊の方々、関係者の方々への敬意を表し、被災地の一日も早い復旧をお祈り申し上げます。
テララボ・関係者の皆様
取組情報を公開して頂き有難うございます。
Q208:ジャパンドローン2021
2021年6月14日(月)〜16日(水)幕張メッセ(千葉)にて「Japan Drone 2021」が開催されました。
Japan Drone 2021
開催期間 2021年6月14日(月)~16日(水)
場所 幕張メッセ
主催 社)日本UAS産業振興協議会(JUIDA)
コロナ禍ではありましたが、来場者12,533名と多くの方々が来場され、
この1年、WEB会議でしか会えなかった同業者や関係者の方々など、直接ご挨拶もでき良い機会になりました。
今年も気になるブースの紹介を致します。
■SONY
SONY Airpeak S1
国内メーカーSONYからドローンが2021年9月発売(予定)されてます
多くの方々がブースに集まり、盛況で写真を撮るのを忘れる位、見入ってしまいました。SONYという事もあり「αのためのドローン」という感じです。
ビジョンセンシングプロセッサーはSONY製で、ステレオカメラ(5方向:前後左右下)搭載、立体空間も認識し、画像解析にて位置把握可能と、飛行の安定性も良い感じです。SONYの技術がこの機体に集結してるんですね。
■TERA LABO
昨年2020年9月ジャパンドローン展示にも出展されましたが
引き続き、今年も注目の企業です。
上記、展示機体 TERRA Dolphin 4300
機体3機種・パラボナアンテナ・運航管理車両を展示
車両内では、運航管理画面を見せて頂き、詳しい説明をして下さいました。
また、展示パネルコーナーでは、航空機を活用した災害対応DXを社会実装化し始め
各自治体との連携や実運用化に向けた実績が紹介されていました。
そして、この1カ月後 2021年7月
熱海土石流災害でこの取組を実行しなければならない事態が起こるとは
予想していませんでした。
今後もテララボの取組に目が離せません。
https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/
日本の産業用無人ヘリコプターと言えば、YAMAHA FAZERです。
自動航行機能が搭載されたFAZER R G2の紹介です。
https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/solution/fazer_r_g2.html
「FAZER R G2」は、航空計測・観測・監視・撮影・運搬等の産業用向け機体。
自動飛行する機能が搭載されています。機体の最大積載量35kg、航続距離90km( 燃料12L) など優れた性能を有した機体です。国内では、まだ運用台数は少なく、運用してる企業も限られていると、市場拡大には時間が掛かりそうです。
別コーナーでは、ハイブリッドユニット搭載のコンセプトモデルも展示されており、空飛ぶクルマにも活用と実証実験が行われいるなど、今後の製品に期待です。
■PRO DRONE
PDH-GS120 シングルローター型ドローン 販売価格 16,500,000円~
機体サイズ 1847×437×739mm
機体重量19kg
燃料8L
大離陸重量35kg
飛行時間 約2時間、自動飛行対応 等
PD-FC1オリジナルフライトコントローラー 販売価格 330,000円
PD4-AW-AQ水面離発着可能防水ドローン 販売価格 1,859,000円〜
今年も攻めのPRO DRONE
日本の産業用ドローン業界をリードして下さい♪
http://www.futaba.co.jp/robot/radio_for_uav/index
無人機用無線機(FMT-02.FMT-03,FMT-04)
エンジン(GT120THU-F1,GF80 TU-F1,GF40U-F1)by㈱小川精機
https://www.os-engines.co.jp/OS_professional/index.html
左側のエンジン(GT120THU)は、PRO DRONE製の無人ヘリ(PDH-GS120)に搭載されていると、無人航空機も、国内メーカーとの連携など、国産化も進んでます。
来年の開催は以下の通りです。
ジャパンドローン2022
2022年6月21日(火)~23日(木)
ジャパンドローン2022もどのような企業が出展されてくるのか楽しみです。
Q207: NIST STM for sUAVって何?
昨今、国内でも無人航空機の性能評価や操縦士の技能評価手法に
NIST STM for sUAVを取り入れる機関も出始めてます。
そこで、今回はNIST STM sUAVに関し
詳細が掲載されてるページをご紹介し、簡単でありますが概要も説明します。
尚、私なりに調べた内容の為、一部誤認識の箇所もあるかと思います。
参考程度でご覧ください。
*NISTとは、
米国国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology:NIST)
1901年に設立。米国商務省に属する政府研究機関
NISTは、米国で最も古い物理科学研究所の1つで、NISTの技術、測定は、最小のテクノロジーから、最大で複雑な人工物まで、無数の製品やサービスを標準化できるようサポートしてます。
*NIST STM for sUAV
米国国立標準技術研究所(米国商務省研究機関)の小型無人機システム標準試験方法
(NISTの中でも、小型無人航空機に関する内容です)
NIST=National Institute of Standards and Technology
STM=Standard Test Methods
For sUAV=for small Unmanned Aerial Vehicle
試験方法には、ASTM国際標準委員会を通じて標準化されてるため、NIST性能試験方法は国家標準になるかな?
参考記事、2018年12月掲載
*無人航空機の評価方法 2018年12月NIST性能試験が国家標準になる
整理すると
「ドローン機体や操縦士の評価試験方法をNISTが定量的な方法で試験方法を研究し、ASTMを通じて標準化する」
以下、概要・試験方法・設備等、全96ページ詳細記載
Measuring and Comparing Small Unmanned Aircraft
System Capabilities and Remote Pilot Proficiency Version 2020B1
■主な試験方法
ドローンのシステム機能と、正確な着陸、垂直上昇、直線および水平飛行を含む5つの基本的な操作を実行するパイロットの習熟度の両方を定量的に測定し、遠方から物体を特定するための円軌道や、近距離検査を行うためのスパイラル操作など、5つの機能テスト方法があります。
1.Position:指定場所を正しく飛行
2.Travers:大きく周回飛行
3.Orbit:目標物の周りを小さく周回飛行
4.Spiral:目標物の上空を旋回飛行
5.Recon:指定位置まで長距離飛行
Measuring and Comparing Small Unmanned Aircraft
System Capabilities and Remote Pilot Proficiency Version 2020B1 P18掲載
■評価シート
試験環境や操縦士、採点表が掲載されてます
・飛行場所(室内・屋外)
・時間(昼間・夜間)
・目視内・目視外
・風速・飛行時間・操縦士・採点者・飛行機体・操縦モード等 記載
Measuring and Comparing Small Unmanned Aircraft
System Capabilities and Remote Pilot Proficiency Version 2020B1 P28掲載
NISTは、米国の研究機関で試験方法が研究され、主に消防・防衛関連の災害時の訓練手法として活用され、機体性能の確認以外に、それらを活用する操縦士の技能訓練の評価法として取り入れられてるそうです。
この標準化には、各国の協力も含め、イタリア・カナダ・オーストラリアなど、他国も参加し、日本からはJAEA(日本原子力研究開発機構)、インターナショナル・レスキュー・システムも、NIST性能評価手法の研究に協力しており、どこでもNISTの性能評価を活用しても良いため、国内でも既に数カ所でNIST STMを採用しトレーニングされてる企業もあります。
尚、特に認定する機関はなく、誰でも活用してOKだそうです
機材購入先は、資料の後半に掲載されてます
色々記載しましたが、製造メーカーが自動車を販売する前に、スピードウェイトラックで自動車をテストし、設計どおりに機能することを確認するようなものを、無人航空機でも基準を作り、操縦士も自動車運転免許試験の認定基準の参考になるのでしょう。
日本は、2022年12月から、機体認証制度や操縦士ライセンス制度もスタートします
これらもNISTと関連するかは定かではありませんが、今後の動向も要チェックです。
Q206:DX/BIM/CIMって何?
最近、建設業界の方々からDX/BIM/CIMと言うワードを良く聞きます
先日のCSPIでも、DX取組について国交省ブースでも紹介されました。
上記、第3回建設・測量生産性向上展2021CSPI-EXPOより
DXとは、(Digital Transformation)の略
BIMとは、(Building Information Modeling Management)の略
CIMとは、(Construction Information Modeling Management)の略
簡単に言えば、「デジタル技術を活用し業務改革を進めること」
以下の資料に、なぜDXが必要なのか、日本の現状、今後の取組内容など、分かりやすく記載されてます。私はここから概要把握です。
国土交通省におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進について
https://www.jacic.or.jp/kenkyu/22/data/r02_6_hirose.pdf
令和2年11月12日 大臣官房 技術調査課 建設生産性向上推進官 廣瀬 健二郎
講演内容
・新型コロナウイルスが及ぼした変化
・世界のDXの動きと日本の課題
・i-ConstructionとDX
・インフラ分野のDXの推進
ドローンでいえば、確か2017年頃、i-Construction関連で、建設現場で活用できるドローンの機体開発や空中測量をドローンで行えるよう技術開発、機体販売、教育など、私も関係した時期もありました。
これもDXの一部であり、今では公共工事の現場では、ドローン測量3次元モデリングなど、この数年で定着化されてると感じます。
平成28年9月12日の未来投資会議では、第4次産業革命による「建設現場の生産性革命」に向け、2025年までに建設業の生産性を2割アップさせることを目標に、この活動は続いてます。
そこで、最近、良く聞くのが、BIM/CIM。
データ処理など、手作業で作成・確認など、時間が掛かっていた事も、BIM/CIM導入により、構造が一目でわかるようになり、数量や工事費の自動化が可能になるなど、変革も進んでるという事です。
国土交通省より、BIM/CIMの活用促進のため、BIM/CIM関連情報を一元的に閲覧可能な「BIM/CIMポータルサイト【試行版】」を開設されてます。
興味のある方は、BIM/CIMの概要や基準書を入手する事ができるのでご覧ください。
■BIM/CIMポータルサイト
http://www.nilim.go.jp/lab/qbg/bimcim/bimcimindex.html
■i-Constructionに関する基準・要領等
http://www.nilim.go.jp/lab/qbg/bimcim/spec_cons_new_r3.html
UAV測量関係は、上記リンクに基準書が一目でわかるよう整理されてます。
必要な際は、ここからダウンロードして下さい。
日本のデジタル化が進み
少しでも多くの方々の生産性が良くなるよう私も理解を深めて参ります。
因みに、デジタル化を促進するため、経産省や各自治体から、助成・補助金など、掲載されてる事もあるため、検討されてる方は、チェックするといいと思います。
Q205: CSPI-EXPO 第3回建設・測量生産性向上展 2021
今年もCSPI-EXPO 第3回建設・測量生産性向上展(開催期間 2021年5月12日~14日)に行って参りました。
コロナ禍での開催となり、2021年来場者数32,316人(出展者数 285社)、2019年来場者数38,919人(出展者数 219社)と比べると、来場者数は減りましたが、出展社数は増え、思った以上に多くの方々がご来場されました。
https://cspi-expo.com/outline/2021-report
ドローン関連は、建設測量という事もあり、測量用ドローンの展示が多く
数年前と比べるとリポバッテリーのマルチコプター展示は少なくなり、長距離飛行型ドローンが揃い、今までは長くても20~30分の飛行時間でしたが、ハイブリット型やVTOLなどの出現で、1時間以上飛行可能なドローンも開発され、ドローン機体が進化している様子も見ることが出来ました。
今年も2021年、気になった展示ブースをご紹介させて頂きます。
■アミューズワンセルフ
このブースで目に止まったのは、ハイブリットドローン「GLOW.H」です。
某研究所と共に開発したドローン。今回の展示会で初お披露目だそうです。
飛行時間は、機体単体では6時間以上、TDOT3 GREEN搭載時は2時間以上と、一回のフライトで計測できる範囲が広くなり、事後処理の負荷も削減でき、価格も他社製品よりも1/3位という事で、海外からも問い合わせが増えているそうです。
グリーンレーザー「TDOT」は、海底地形も計測ができ、ドローン機体のアームも折り畳みですし、移動時の事も考えると、使ってみたくなる製品です。
あとは、ハイブリット=ガソリン燃料で発電してる為、飛行時の音がどの程度か知りたいですね。
■リーグル ジャパン
http://www.riegl-japan.co.jp/product/uasuav/
レーザー測量と言えば、やはりリーグル。価格は数千万円の測量機と、中々手が出せませんが、性能ではピカイチなんですよね。
リーグルを活用しているパートナーも数年前までは13社位しかいませんでしたが、今では名だたる建設・測量会社が揃い、28社まで増えてます。
レーザー測量は、災害後の復旧活用には即効性があるため、このように実働できる企業が増える事で、早急な対応ができる体制構築が出来てることも素晴らしい事だと思います。
■FUWA DRONE&SkyLink
世界初のレーザー測量(VTOL+LiDER)に成功! – 扶和ドローン株式会社
ドイツのVTOL「Wingcopter」が展示されてました。
垂直離着陸で滑走路不要。長時間飛行可能なため、広域測量が可能。制裁重量も6㎏なので、カメラ・レーザー測量機・物流用ボックスなど、搭載できるので、仕様用途が多く、デザインもカッコいいので、実物を見たのは初めてでしたので嬉しかったです。
■JDRONE
こちらは、国産機体の受託開発やDJI-SDKを使ったカスタマイズの受注など
元、日本サーキット(無線・電子基板開発等)のドローン事業部から独立した会社です。
開発事業、操縦士育成事業、運用受託サービスなど、総合的なドローンサービスも行っており、今回の展示会では、土木工事での現状調査や崩壊地の土量計算など、飛行計画―操縦―データ作成―流出土量算定など、専門の操縦士・測量士も在籍しており、パッケージとしてのサービス提供もされるなど、詳しい説明を伺うことも出来ました。
その他、マルチコプター以外の、大型無人ヘリでの運用サービスも手掛けており、長距離飛行・計測・調査・防災などにも、活躍されている企業です。
インフラ向けロボット×AIデータサービスを提供している企業です。
こちらはドローンではありませんが、以前、業務で一緒になる機会があり、橋梁点検でドローンを活用する事もあるのですが、点検箇所によっては、他のロボットを活用した方が良い場合もあり、その際に、提案のあった「ワイヤ吊下型点検ロボット」の展示がありましたのでご紹介します。
上記製品は、ワイヤ架設式で水平方向・垂直方向が可能で、姿勢センサが搭載されてるため、対称面の正対撮影が常時可能です。また、雨天・強風時でも落下を心配することなく、点検が出来るので、あえてドローンで点検する事無く、このようなワイヤ架設式ロボットなど、併用的に活用するのも良いと思います。また、撮影した画像には、撮影位置情報が付加されてるので、点検後のデータ整理や画像処理が可能と、実運用にあった製品を開発されてます。
という事で、他にも数多くの出展者のブースもご紹介したい所ですが、
今回は5社ご紹介させて頂きました。
番外編
ドローンとは関係なく、私を引き付ける大型ロボットがあったのでご紹介します。
■建設機械の遠隔操縦(ソフトバンク&カナモト)
https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2021/20210512_01/
5Gネットワークなどを活用した建設機材の遠隔操縦の実証実験が2019年より行われ、その建設重機の操縦体験をしてきました。
リアルに現場から離れた、幕張メッセから、通信ネットワークを使用し、遠隔制御装置で、自分が複数台のカメラを見ながら、遠方にある重機で土を掘る、運ぶなど、遠隔操縦を体験する事ができ感動しました!
操縦しながら、いつかドローンも、このように別の場所から遠隔操縦できるような時代が来るんだろうなと思いながら、待ってる方もいなかったので、10分位操縦席で、楽しんで操縦してたら「センスありますね~」って褒められ、調子に乗ってたら、後日、私の目撃情報多数あり、長いするものではありません(^^;)
それにしても素晴らしい技術です。
ご指導下さいました親方様、有難うございました。