Q218: YAMAHA FAZER RG2(衛星搭載機)
今回は、国産ドローンのYAMAHA FAZER RG2をご紹介します。
YAMAHA FAZER RG2 仕様内容
この機体の特徴は、長距離飛行(衛星通信)で自動航行が可能
主に、産業用として空撮・測量・物流などで活用されています。
FAZER RG2の特徴
・ペイロード30~33㎏
・衛星通信=長距離飛行可能
・自動航行可能
元々、FAZERは、1980年頃から研究開発がスタートし、1997年に農業機RMAXを販売。
その後、農業用FAZER Rをベースに、2016年YAMAHA FAZER RG2として開発され
40年以上の実績のある機体は安心して運用できます。
機体価格は、マンション一軒分と高額で、衛星通信費も高く
操縦手法は、農薬散布機とは違い、離着陸は安全面で手動操縦に切り替えますが
基本、自動航行飛行で、基地局からモニターを見ながらの映像確認し
遠隔で操縦します。
その為、特殊な操縦技術・訓練・経験が必要な為、現状、運航できるのは
YAMAHAチームか、国内でも数社しかいないのが現状だそうです。
以下、オペレーターが操縦している動画です。
山岳地帯での物資輸送です。この映像を見ながら操縦のイメージをしますが
やはり高難度でスペシャリストの凄さを感じます。
■電力会社資材運搬 YAMAHA HP 事例紹介より
また、衛星通信するためには、機体に衛星通信機を搭載し、様々な実証テスト飛行が必要になります。
以下、YAMAHA技術者の論文が掲載されています。非常に勉強になる内容でした。
■衛星通信による FAZER R G2遠距離自動飛行運用紹介
YAMAHA 森本琢磨
https://global.yamaha-motor.com/jp/design_technology/technical/presentation/pdf/browse/53gs02.pdf
今後も、YAMAHAの進化に目が離せません。
Q217: 南相馬市(福島県)に移住
ご無沙汰しております。
現在、福島県南相馬市(浜通り)に生活拠点を移し、南相馬市で活動しております。
移住期間:2022年9月~2024年3月
移住目的:ドローンの研究・開発・運用サポート
当初は、引越しや慣れない環境での移住生活は、下調べも多く時間を見つけては、新しい場所に行ってみたり、食べてみたり、調べてみたりと、気づけば1年経過し、ブログ更新も後回しになっていました。
南相馬市とは、2018年から縁があり、福島ロボットテストフィールドの建設計画が進む中、更地状態でもドローンの実証実験など計画され、事業に参画し幾度も出張に行きました。
その当時は、近隣駅の原ノ町駅(南相馬市)周辺には、ホテルが少なく、宿泊先はコンテナタイプのホテルなどありましたが、工事関係者で満室の為、隣駅の相馬市のホテルに泊まり、車で30分移動し通勤していました。
今日では「南相馬ロボット振興ビジョン」を掲げる南相馬市には、ドローン・ロボットなど先端技術の研究開発もしやすい環境が整い、駅前には立派なホテルも建ち、多くの企業や住民なども増え活気のある町になっています。
今の仕事は、無人航空機を中心に、マルチコプター・無人ヘリ・固定翼機と、ニーズに合わせた機体を活用し、放射線検出器を搭載し、放射線データ取得後、解析したデータを関係機関へ提出するなど、福島第一原発(1F)における、環境回復、帰還困難者区域等の解除に向け取組んでおります。
南相馬市は、福島の太平洋沿岸地区にある12市町村が集まった「浜通り」地区の一部で、海や山も近く、気候も温暖で降雪量の少ない場所なので、とても過ごしやすく、隣町には、浪江町の美味しい魚も食べることができます。
伝統行事「相馬野馬追」も有名で乗馬ができる場所もあり、馬を近くに感じることが出来ます。
南相馬市以外にも、海や山に囲まれた自然豊かな「浜通り」をこの1年間、食や観光も出来ましたので、福島の魅力などもお伝えできればと思います。
Q216: JapanDrone 2022(第7回)
2022年6月21日(火)〜23日(木)幕張メッセ(千葉)にて「Japan Drone 2022」が開催されました。
Japan Drone 2022
開催期間 2022年6月21日(火)~23日(木)
場所 幕張メッセ
主催 社)日本UAS産業振興協議会(JUIDA)
今年もコロナ禍ではありましたが、来場者17,021人と昨年より約5000人多く来場されました。
訪問できなかった方・セミナー聴講できなかった方は
以下リンクより、期間限定でアーカイブ配信されています。
ご興味のある方は、是非ご覧ください。
※期間 7月11日(月)~8月12日(金)
※TailorWirks コミュニティー参加登録が必要です。
■JapanDrone2022 アーカイブ配信
上記、動画お勧め
■6月21日無料公演アーカイブ
JDSS-1 国内における法整備とこれから(レベル4)
・レベル4の実現、さらにその先へ
・ドローンの産業振興に向けた取組
宇田香織 経済産業省 次世代空モビリティ政策室 室長
・無人航空機に係る環境整備に向けた取組
当日は、満席で立ち見の方々もいらっしゃいました。
今年は、社会実装に向けた取組や実運用で課題になるセキュリティ関連情報も収集する事ができました。
Q215: 2022年12月航空法一部改正(ライセンス・機体認証・登録講習機関等)パブコメ募集
無人航空機の航空法等の一部を改正する法律が2022年12月までに施行されます。
その前段階として、多くの方々から、意見、情報を募集するための航空法の改正(案)が、2022年7月25日に公示されました。
無人航空機の国家ライセンス・登録講習機関など、取得検討されている方々は
試験内容(案)や登録講習機関に求める取扱要領(案)など
関連資料も掲載されていますので、以下リンクから情報収集されると良いと思います。
「航空法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係告示及び通達の制定について」に対する意見の募集について
案の公示日 2022年7月25日
受付締切日 2022年8月23日
関連資料(上記、リンク内にPDFファイル付いています)
・登録講習機関の教育の内容の基準等を定める告示
・無人航空機の安全な飛行に関する教則
・無人航空機操縦者技能証明に係る学科試験の科目について
・無人航空機操縦者実地試験実施基準
・二等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機(マルチローター)
・一等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機(マルチローター)
・登録講習機関の登録等に関する取扱要領
・無人航空機に関する飛行計画の通報要領
筆記試験・実技試験内容など、公開されている為、ライセンス取得を予定されている方など、事前に情報収集する事ができますので、是非ご覧下さい。
勿論、現時点では(案)の為、皆様の意見を提示し考慮し反映できるものは(案)を修正して頂く事もあります。ご意見ある方は是非ご提示下さい。
Q214: 福島ロボットテストフィールド施設予約方法
福島RTFの施設利用をご検討中の方々へ
国内での研究施設として、南相馬市に約1,000m×500mの敷地内に、ロボットなど研究開発、実証試験、訓練等で使用できる施設があり、民間企業も利用できます。
既に何度か利用させて頂いているのですが、利用するには事前の予約手続きが必要で、手続きの流れを理解するのに時間を要し、書類作成など大変でした。
初回利用される方のために、参考までに予約までの流れをまとめました。
福島RTFのホームページにも詳しく記載事例など、詳しく説明されています。
リンク先は、以下ページをご覧ください。
福島ロボットテストフィールド施設「利用案内」
https://www.fipo.or.jp/robot/user-guide
福島ロボットテストフィールド使用の流れ
① 使用したい施設の空き状況を確認する
「フィールド施設予約状況xlsm」のファイルで確認
尚、施設の空き状況に関しては、エクセルの予約状況は、最新版ではなく数週間前の情報だったりしますので、空きがあり予約できそうか電話した方が無難です。
また、4月時点は主に工事・メンテが入っていますが、5月以降は研究・実証実験など、スケジュールが決まってくるため、特に10月~11月は福島ロボットサミットなどありますので、早めの予約がお勧めです。
② 使用施設の価格を調べる
https://www.fipo.or.jp/robot/user-guide/charge
高いか安いかと言えば、個人的には使用環境が整っているので、妥当な価格と思います。
但し、滑走路を使用しての広域の飛行は、RTF外上空を飛行する際、オープン当初と違って、規制が増えて来ているので、飛行範囲に関しては確認が必要です。
③ 空き状況と使用目的を技術課に確認(電話)
技術課(TEL0244-25-2476)
主に、研究開発などを目的に作られた施設の為、営利目的とした利用は、内容によっては利用できない場合もあるそうです。
④ 施設使用「問合せ票」を作成→技術課へ送付(メール可)
記載項目が多いため、初めての方は、まず技術課へ直接電話した方が早いです。
丁寧に教えて頂けます。
⑤ 使用承認申請書を作成、提出
受理され次第承認処理されるため、支払い義務が発生します。
確実に決まった時点で送付されることをお勧めします。
⑥ 使用計画書・使用確認票の作成・提出
これが想像以上に大変
飛行計画・時間・場所・安全運航体図など、飛行申請並みに記載事項が多いです。
⑦ 使用承諾書と納入通知書が発行される
使用料は前納の為、申込から使用まで日が少ないと慌ただしいです。時間に余裕を。
初めて申請する際、電話かメール一本で予約できると思っている方は、後々、申請書類作成等に時間を要するという事がわかりますので、ご検討中の方は、ご参考にして下さい。
Q213: 総務省消防庁ドローン運用アドバイザー(2021年)
2021年10月11月の総務省消防庁ドローン運用アドバイザーの講師を担当させて頂きました。
消防庁では、全国の消防本部からドローンの運用に関する豊富な知識及び経験者を育成する目的で、2019年から福島ロボットテストフィールドを活用しドローン運用アドバイザーの育成事業が実施されています。
この度、訓練指導を受託した㈱JDRONEより、消防庁への承諾を受け、訓練内容の動画を制作し、公開されていますのでご紹介いたします。
具体的な訓練内容が6分19秒の動画に盛り込まれています。
JDRONEドローン運用アドバイザー育成研修
㈱JDRONE YouTubeより
尚、これらの訓練を受けられたドローン運用アドバイザーは、都道府県、市町村等、消防災害分野における活用団体向けに派遣等の制度も設けられています。
ドローン運用アドバイザー制度の創設について(通知)
消防庁消防・救急課長 消防消第 176 号 令和3年4月14日
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/items/syoukyuu_keibou.pdf
2022年度も新たなドローン運用アドバイザーが誕生する事でしょう。
Q212: 論文発表
この度、社団法人 物理探査学会より論文を発表させて頂く事になりました。
以下のサイトJ-STAGEより閲覧する事ができます。
内容
2020年代の産業分野への利活用に向けたドローンの技術的進展
https://www.jstage.jst.go.jp/article/segj/74/0/74_123/_article/-char/ja/
全文は読者番号の取得が必要なため、下記発行機関へお問合せ下さい。
(購読者番号・パスワードの取得が必要)
社団法人 物理探査学会
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/segj/_pubinfo/-char/ja#information
執筆活動を始めたのは、2020年夏コロナ禍、自宅にいる機会も増えた頃
今までの無人航空機に関する研究成果を論文にしないかとお声が掛かったのが切っ掛けでした。
論文の書き方には、基本的なルールがあり、それに合わせ幾度も見直し修正を行い、査読者にも評価して頂き、約1年掛かりましたが発表する事ができました。
概要は、前職で参画した無人空中探査システムの開発に参画した内容や2022年レベル4に向けた法改正、無人航空機の技術進化など、掲載させて頂いております。
これも、前職の企業や関連機関からも承諾を得られ、多くの方々から学びを受け、サポート・ご支援・ご鞭撻を受け書き上げる事が出来ましたのも皆様のおかげと感謝申し上げます。