Q203:リモートIDって何?
2020年6月17日通常国会にて、航空法の一部を改正する法律に
ドローン機体の識別情報を表示する義務が、2022年6月に施行される事となり
現時点で、あと1年となりました。
その名の通り、リモートIDとは、遠隔でドローンの識別情報を収集する方法で
機体から情報を発信する仕組みが必要です。
上記、<参考資料>リモートIDの導入について 内閣官房小型無人機等対策推進室 令和2年12月
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kogatamujinki/kanminkyougi_dai15/siryou2.pdf
現在、これらのシステム構築の為、情報発信するモジュール開発・情報を閲覧するためのアプリなど、システム基盤を構築中の段階です。
そこで、今回はリモートIDの仕組み・通信方式・基本設計(案)が公開されてるため
以下リンクで説明します。
<参考資料>2020年12月3日
小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会(第15回)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kogatamujinki/kanminkyougi_dai15/gijisidai.html
リモート ID の基本設計(案)(資料2別紙)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kogatamujinki/kanminkyougi_dai15/siryou2-besshi.pdf
上記は(案)の為、最終仕様情報は、まだ現時点では公開されてないと思います。
たぶん・・2020年12月時点の情報を添付します。
リモートIDの基本設計(案)一部抜粋
*通信方式
〇方式は ASTM F3411-19(以下「ASTM 規格」という。)に準拠した直接放送方式で、機体への内蔵又は外付けモジュールの搭載によりリモート ID 信号を発信
※ASTM F3411-19に関しては、最後に説明&参考リンク添付致します。
※WiFi Aware https://www.wi-fi.org/ja/discover-wi-fi/wi-fi-aware
*発信情報
・国が発行する登録記号【Basic ID Message】
・位置情報・時刻【Location/Vector Message】
⇒ 緯度・経度・高度、時刻等
・認証情報【Authentication Message】
・メーカーが定める製造番号【Self-ID Message】
⇒ 内蔵型にあっては機体の製造番号、外付け型にあっては外付け機器の製造番号
車で言えばナンバープレートのようなもので、ドローンは空中を飛行するため、目視で確認する事が出来ません。
よって、無線(WifiやBluetoothなど)を使用し、リモートで機体の識別情報を地上にいる方たちに、スマホアプリなどで、情報を確認できるシステムを構築するという事です。
例外として、経過措置・法執行機関・係留機・特定空域内はありますが、登録対象機は100g以上の機体も含まれております。
小型機体100gのリモートID装置を搭載となると、飛行制御に影響がでない重量でないとならないため、そのような軽量なものがあるのかな‥‥
まずは、各機体メーカーで、リモートID開発又は購入など、内蔵型・外付け型など、来年6月に向け、準備が必要となります。
因みに、DJIはWifi-Awareを使用するなど、既に2019年に発表されてます。
<参考資料>
DJI NEWS 2019-11-13
DJI Demonstrates Direct Drone-To-Phone Remote Identification
https://www.dji.com/newsroom/news/dji-demonstrates-direct-drone-to-phone-remote-identification
上記、記事によりますと
Wi-Fi Awareは、wi-fiで情報を交換できるため、DJI Mavic MiniやMavic 2 Proなどのドローンを識別することができるそうです。
あと1年。国産機のリモートID対応は急がれます。
<参考情報>
■ASTMインターナショナル
ASTMとは、日本でいうJISのような機関で、国際標準化など、規格を設定発行する
世界最大の非営利機関です。
ASTMインターナショナルHP
ASTM ニュースリリース(リモートIDについて)
New Specification for UAS Remote ID and Tracking
https://newsroom.astm.org/major-remote-id-drone-tracking-standard-published-astm-international
F3411-19は、以下リンクより購入する事ができます。
ASTM F3411 – 19