Q78:RedEdge(レッド・エッジ)って何?
先日、マイカセンス社のレッドエッジの説明会に参加して来ました。
現在、リモートセンシング農業など、衛星画像に代わりドローンでも観測が出来るのではと、企業・大学・研究機関などで検証されています。
実際、ドローンで観測する際は、ドローン本体に、リモートセンシングに適したセンサー(カメラ)を搭載する必要があります。
そこで、今回そのセンサー(カメラ)について勉強させて頂きました。
■レッドエッジとは
アメリカ・シアトルに本社を持つ、マイカセンス社の商品です。
Micasense社
動画を見て頂いた方には、イメージはついたかと思われますが
マルチスペクトラムリモートセンシング技術を持ったセンサーは、農作物などの測定に高解像度の画像データを取得する事が出来ます。
それらを活かし、植生状態が健康かどうかを光の反射率の差異で確認する事が出来ます。例えば緑色は健康、赤色はダメージを受けているなど
実際、レッドエッジを搭載したドローンです。
㈱日本サーキット様より画像提供
レッドエッジ単体は、株式会社JEPICO様が販売しております。
㈱JEPICO
http://www.jepico.co.jp/products/micasense/
■レッドエッジの良さとは何か?
・GSD (Grand Sampling Distance)(分解能) 8cm
・階調(モノクロ画像) 12bit
・RGBのシャッタ方式 グローバルシャッタ
・消費電力 Typ:4W MAX:5W
・狭帯域 5バンド(B・G・R・Rededge・NIR)
・重量 168g(照度センサ含む)
これの何がスゴイかと言うと
・GDS(分解能)
通常衛星で撮影すると30cm・航空機だと数十cm
レッドエッジは8cm以下と細かいデータ取得が出来ます。
・階調も12bit
階調数が多いほど、グラデーションの色は多くなり細かい映像が出て来ます。
・グローバルシャッタである
これは、大きなポイントだと思います。Parrot社のセコイアという同じ画像スペクトル解析のできるセンサーがありますが、それはローリングシャッタで、ドローンの振動によっては、歪が出たりするそうですが、グローバルシャッタは、歪が出ない為、鮮明な映像を撮るには、グローバルシャッタである事は大きいそうです。
・消費電力が低い
通常、小型タイプは放熱の問題があり、シーモスの画像素子などは、熱に弱い為、ノイズが出たりするそうですが、レッドエッジは消費電力も低く、放熱は抑えられているそうです。
・5バンド使用
人間の目で見える可視光線以外に赤外線(レッドエッジ・近赤外線)の光の波長も使用している為、より細かな光を取得でき、尚且つ、地上や調査対象物によっては、光の波長を変える事で、色の変化が出て、見えなかった物も見えたりと、いくつかのパターンが出来る為、より精度ある調査が可能となるそうです。
・重量 168g
レッドエッジの場合は、Phantomには取り付け出来ないそうです。
別途ドローンにジンバルを取り付ける必要があるそうです。
セコイアはPhantomに取り付ける事は出来ます。
という事でレッド・エッジは良い商品だという事はわかりました。
価格はセコイアの2倍位だそうです。約100万円強?
そして、センサーはどのような物か分かった次は
画像を撮っても、それを1枚の映像にする必要がある為
ソフトが必要になります。
推奨品は下記の通りです。
・PIX4D mapper
買い取り品です。
その他 のソフトも使用できるも知れませんので、各メーカーに問い合わせると良いと思います。Q60:3次元形状復元ソフト参照。
・クラウドサービス利用
ATLAS
マイカセンスのクラウドサービスです。
上記、マイカセンスのHP右上にログイン出来る設定があります。
月間で使用料を購入。約50$~150$/月
容量で変わるそうです。
という事で、ドローンで機密農業など検討されている方は
使用するセンサーやソフトを選ぶ事になると思いますが
個人的には、レッドエッジは良いかなと思いました。
それに、マイカセンスの親会社はパロットだそうです。
パロットはフランスの会社ですし、フランスは農業大国の為、機密農業も進み、色々ノウハウ持ってそうなので、レッドエッジは良いかも知れませんね。
別に、宣伝部長している訳ではありませんが
ドローンは操縦以外にも色々勉強しないと
いけないなと思いアップさせて頂きました。