Q80:リモートセンシング農業って何?
Q78で「リモートセンシング」農業という言葉が出て来ましたので調べてみました。
■「リモートセンシング」とは
Remote Sensing
リモートセンシング(遠隔探査)とは、センサと対象物とが遠く離れた観測方法を指す言葉である。
一般的には地球(対象物)の状態を知るために,航空機(数百メートル〜数キロメートル上空)や衛星(数百キロメートル〜数万キロメートル上空)にセンサを搭載して観測をおこなう方法を指す。
※国立情報学研究所 北本朝展氏より
http://agora.ex.nii.ac.jp/~kitamoto/research/rs/
一番、イメージがつきやすいのは、
天気予報に使われている気象衛星画像だそうです。
※上記、ブログ面白いですよ。現在の地球の衛星画像とかも見れて、好きな人はハマると思います。
では、ドローンでリモートセンシングをどう活かすかと言いますと・・・
※下記、㈱JEPICO様のセミナーで教えて頂いた内容です。
テーマ「ドローンを用いたリモートセンシング農業について」
フランスやアメリカなど、日本に比べ圃場が広い場所は、植生検査など衛星や航空機を使い、上空から地上を撮影し、その画像を元に植生状態の調査などをしているそうです。
しかし、衛星や航空機を使うと高額で、曇りの日は雲に隠れ地上が見えない為、撮影が出来ないなど課題もあり
今は、ドローンで衛星画像と同程度の分解能を持つセンサー(Q78のレッドエッジなど)も販売・利用出来るようになり、ドローンの活用範囲が広がっている。
■ドローンで解析ができるメリット
*衛星の場合
撮影範囲 大きい
高度 約700km
GSD(分解能) 30cm
天気の影響 大きい
自由度 低い
価格 高い
*ドローン(マルチローターの場合)
撮影範囲 小さい
高度 約120m~75m
GSD(分解能) 8cm以下
天気の影響 低い
自由度 高い
価格 安い
という事で
ドローンは衛星に比べ、手軽にでき、近くから撮影出来る為、分解能も良く、価格も手頃という事がわかると思います。
因みに、衛星の場合(一例)
価格 約9000円/1K㎡
※1/4サイズで約25万円
最少単位 25k㎡
分解能 30cm
また、植生検査についてですが
通常、人の目で見える色は光の波長によって赤・緑・青など見えます
例)プリズムを光に当てると虹色が見えるように光が色へ変化。
しかし、レッドエッジのような(画像マルチスペクトラム解析)では
人の目で見えない赤外線(近赤外線とレッドエッジ)を光の波長によって、映像で色を見る事が可能となり、更に鮮明なデータ情報を取れるようになるそうです。
※赤外線に関しては、別途勉強して来ましたので後日掲載致します。
それによって何がわかるか?
植物の活力を測ることが可能
・植物の窒素量(タンパク質量)の推定
・疫病の早期発見
・堆肥の適正な利用
・農薬の適正散布
・土壌の水分量調整
・雑草の発生 など
例えば、圃場をセンサー計測すると、緑や赤色で表示されます。
緑色の個所は植生が良い⇒クロロフィルたくさんある⇒窒素量も多い⇒タンパク質が多い⇒人間の体に良い
という事がわかるそうです。
しかし、タンパク質が多いという事は、白米を炊いた時、パサつき感があったりするそうなので、体に良い=美味しいは比例しないそうです。
という事で、リモートセンシング技術をドローンで活用する事で日本の農産業の効率化にもつながるなど、産業用ドローンでは活躍していくんだろなという事がわかりました。
但し、これからドローンを活用した取組は、まだ研究中の段階でもあり、企業や大学が色々調査されている状態でもあるそうです。
ジェピコ様有難うございました!
■㈱JEPICO
スマートデバイスから人工衛星まで、幅広い分野のお客様に最適 のソリューションを提供する電子部品専門商社です。