ドローン操縦士になるための100の質問(産業編)

これからドローン操縦士を目指すドローンジョこと(ドローン女子)HIROMIの日記です。

Q148:ドローンによるトンネル点検調査

昨今、高度経済成長期(1964年東京オリンピック前後)から約50年が経ち

社会インフラの老朽化に伴い、高速道路・橋・トンネル・ダムなど、効率的な維持管理を可能とする新技術の開発や、点検作業員の高齢化による減少など、様々な課題がある中、人に変わるロボットとしてドローンが注目されてます。

 

ドローンは、人が近くづく事が困難な場所へ移動する事ができ、インフラ点検を効率的に行えるとして期待されてます。

 

そこで、私たちはインフラ点検ドローンの開発を進めながらも、点検に適した機体であるかの性能評価指標作成のお手伝いもさせて頂いてます。

 

今回、それらを作成する為、静岡にあります「施工技術総合研究所」を訪問しました。

■施工技術総合研究所

http://www.cmi.or.jp/

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こちらは、「建設機械と機械化施工に関する総合試験研究機関」として「自らの頭で考え、自らの足で調査し、自らの手で試験」するという伝統を感じるように、現場に近い状態で調査・試験・研究・開発など出来る環境設備を持っている場所です。

関連会社の方は一度ホームページを見られるのもお勧めです。

 

今回、私たちは模擬トンネルを見学させて頂きました。 

f:id:dronejo:20170103125106j:plain インフラ点検での主なドローンの活用方法としては、橋梁・トンネルの損傷個所の撮影や打音検査があります。主に「ひび割れ・うき・漏水・剥離・剥落・鉄筋の露出」など、カメラや赤外線カメラで撮影し、損傷個所を探します。 

 

下記の写真は実際にひび割れを入れ、写真などで点検する際の写り方の確認や湿った状態の壁面や水分を含んだコンクリートを表現したりと、点検業者が様々な状態を確認できるよう完成されてます。

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そして、テストピースです。

実際の大きさにびっくりです。これで打音検査の訓練をするそうです。

私もトンカチで叩かさせて頂いたのですが、中が空洞になっている場所など、叩くと音が違う事がわかりました。

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ドローン操縦士とは少し離れた話題ですが、実際、産業用ドローンはインフラ点検としても注目され、操縦士も現場や課題・点検知識を知ってるかで、操縦技術にも差が出てくると思いますので、このような情報も提供して行きたいと思います。

 

また、通常、人が作業する為には、吊足場などを仮設して近接目視検査や、橋の上部から吊り下がって打音検査も行いますが、高度な技術と経験がないと難しいです。

ドローンであればプロポの操作で飛行させれば、人の危険リスクも緩和されるので、是非活用を期待したいです。

 

ただ、これはこれで難しいのが、橋・トンネルはGPSキャッチ出来なので、非GPS環境下での飛行が求められます。その為には、IoT技術を活用したセンシング技術・映像技術等が必要になる為、ドローンに人の眼となるカメラや壁面にぶつからないセンサー・超音波など、様々な技術を組み合わせる事が必要となります。

今後のドローン技術開発力の進歩により、実証出来るようになるでしょう。

  

人の代わりに働くドローン!

今後に期待です。

Q147:国際ドローン展 2018

6月も明日で終わってしまう~。今月更新ゼロはやばい!

2週間の海外出張も終わり、今日はお休みを頂きブログの日にします!っという事で

2018年国際ドローン展の報告です。 

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2018国際ドローン展 全体

第一印象は、今までは機体単一紹介が主な内容でしたが、今年はドローンを活用して、業務として何が提案できるかソリューション提案をされている企業が多く見受けられました。

 

展示期間は、テクノフロンティア展も同時に行われていた為か、半導体・機器関連など、製造関連の方々が多く見受けられ、ジャパンドローン展より入場者も多かったです。

また、ジャパンドローン展で展示していなかった会社の出展もあり、新たな情報もゲットする事が出来ました。

 

その中の一部ではありますがご紹介致します。

 

まず、目に入るのは一番目立つ場所で出展しているスカイリンク様です。

こちらは、ジャパンドローン展でも大々的に展示してましたが、勢いを感じますね。

主に、DJI機体をメインに販売していますので、ここに来れば一度にDJI情報がゲットできるので便利です。

空撮は勿論ですが、赤外線カメラ・測量・農業など、様々な提案をされていました。

 

こちらのブースは、初めて知りましたが

JUAVAC(社)日本UAV利用促進協議会のパートナー含めての紹介コーナーでした。 

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建設関連のコマツ・パスコや機体販売スカイシーカーと

スクール(JUAVAC ドローン エキスパート アカデミー)など、機体購入からスクール・サポートまで、測量系・非破壊検査技術コースなど、産業用に特化したソリューション提案をされてました。

 

その他のブースでは、建設関連ドローン展示も多く、i-con関連のドローンで空撮した写真測量を測量機販売メーカーのトプコンとドローンメーカーエンルートでの、即実用化できるソリューション提案もされてました。

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 ※QC730TSカタログ https://enroute.co.jp/QC730-TScatalog201804.pdf

 

全体的に、測量分野が多かったのですが、昨年の写真測量からレーザー測量機に移行し、非GPSで計測ができるスラム提案なども数社ありました。

 

その他、ドローンレンタルをしますという企業や操縦士を派遣するなど、アフターサービスまで一括提案している会社など、他企業と組んだ提案などあり、進化を垣間見ます。

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そして、農業用ドローン全国販売シェアNO1のエンルートでは農業機AC940/AC1500を展示してましたが、他社製品もドンドン出て来ているので、今後追随してくるドローンメーカーなど、来年はどうなってくるか注目です。

農業用ドローンの戦国時代に入っているのか知れませんね。

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来年は、どのような分野が来るのでしょう?

黎明期だからこそ楽しめる。この急速なドローン市場から目が離せません!

Q146:トイレがない時どうしたらいいの~

先日、トイレについて深く考える出来事がありました。

 

i-conなど建設・土木・林業など、山奥でドローンを活用する方も増えていますが

皆さんトイレはどうされているのでしょうか?

 

トイレに行くのに車で30分山を下りないといけない。

 

でも、その30分は遠くて面倒(;;)

それなら自然の中のトイレ?など、色々考える事が多いのです。

 

作業も2~3時間で終われば良いのですが、流石に8時間となると泣けてくる~

 

そこで考えたのが

①水を飲まない

②オムツをする

③携帯トイレを持参する

④自然のトイレ

と選択はあります。

 

①水を飲まない

これは体に良くないですが、朝食の水分を控えめにしたら、即効果がでました。

トイレが近くならなかったです。

でも、それを言ったら、脱水症状など危険だと忠告されました(><)

ですよね~

 

②オムツをする

うう・・・これも、抵抗ありまくりでしたが、災害用に購入しておいたオムツがあったので、試しに着用してみたら、なんとあったかい♪ 案外、いいんじゃないと思ったが、まだその先は試していません。

多分、さらっとして大丈夫だと思うのですが・・・

 

③携帯トイレを持参する

ネットで検索、改めて調べてみると色々あったのですが、その中で、株式会社総合サービス様のサニタリークリーンは買ってみたいと思いました。 

動画も勉強になりました。

山とアウトドアのトイレ - YouTube

 

④自然のトイレ

数十年ぶり?もう記憶にない子供の頃依頼になるだろうか。

開放感あふれる自然のトイレ。

最悪仕方のない事ですが、③の動画を見ると、色々気を付ける事もあるようです。

 

結果、どれが良いのでしょう?

 

そして、また悩むw

 

 

Q145:橋梁点検に適したドローンは何?

等々、昨年から取組んで来た事が形になって来ました~

ドローンを活用した業務では、空撮業界は成功していると言って良いでしょう。

そして、測量系は2018年来てます!

そして次に来るのは?なんでしょう?

 

まだ、産業用でドローンが多くの方々に活用される為には、技術の進化・ルール化など、まだ課題が残っております。

 

そんな中、インフラ点検でドローンが活用できるよう、研究開発している企業様も多くいらっしゃいます。

 

今回は、インフラ点検の橋梁点検の取組についてご紹介します。

 

橋梁点検は、ドローンにとっては、飛行の難易度が高い分野です。

・近接撮影

・被写体が様々である

・非GPS環境下(橋下は、GPSが遮られる)で安定飛行が求められる

・風が強い・風のパターンは様々

・照度が低い

・トラスの撮影(焦点が合わない)

・撮影基準 1mm以上  等

 

産業用となるとドローンはどれでも良いという事でなく

環境・点検条件等を安全にクリアできる橋梁点検用ドローン開発が求められていると言うのが2018年の状況かも知れません。

 

今後、インフラ点検用の機体としての「性能評価手法基準書(案)作成」の実験報告が掲載されましたのでリンク貼ります。

NEDO:橋梁点検に用いる無人航空機の性能評価基準策定に向けた飛行試験を実施

 

私もこのプロジェクトに参加し、模擬橋梁のドローン実証実験や準備などお手伝いしてきました。

下記、ドローンが撮影した映像がしっかり撮れているかをFPV用モニターで確認している時の写真です。 

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このように、非GPS環境下で風を受けながらも、リアルタイムに撮影状況を確認出来るかなども実験しました。

 

実際にやってみると想像以上のプロジェクトになり、発煙筒を焚いた時は、風の流れを可視化する事もでき、風とドローンの関係性も明確にシュミレーションする事もでき、意味ある実験が出来たと思います。

 まだまだ課題は多いですが・・・

 

今後は、実物大に近いテスト用橋梁を福島ロボットテストフィールドに2020年を目指し開発しているとの事。

更なる精度の高い機体評価が出来るようになりますね。 

 

 

 

 

Q144:日本ドローン無線協会って何?

昨今、ドローンを飛行する方も多くなり比例するように事故も増えて来てますが

その多くは、電波関連の事故が多いそうです。

ドローンは目に見えない電波を使用して飛行させます。

電波の特徴・性質を知らないと飛行制御が利かなくなり大きな事故にもつながります。

 

そこで、電波の仕組みを知りたく、ドローンに特化したセミナーを探し

「日本ドローン無線協会」様が開催してる無線セミナーに行く事にしました。

・・と言っても半年前で投稿が今になってしまいましたが・・

結果「やっぱり行って良かった♪」

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ドローンを飛行する方には、おススメです♪

電波の性質・特徴を知る事で、更に安全な飛行ができると思います。

 

 

下記、セミナー内容です。

是非、ドローンを飛行させる方はご参考にして頂ければと思います。

テーマ「ドローンの無線セミナー ドローン無線工学」

開催日時:関西・東北・九州・東京など、随時開催してます。

下記HP参照下さい。

http://info@jdri.or.jp

開催者:一般社団法人日本ドローン無線協会 事務局

時間:  10:00~17:00 (昼食付)

金額: 一般 21,600円(非会員の場合)

 

内容

・通信方式と変調方式

アナログ通信とデジタル通信の違い・変調と復調方式の種類・移動体通信の課題

スペクトラム拡散技術の種類・WiFi無線LANの特徴・機体別2.4GHz帯スペクトラムの違い等

・電波・電波伝達の基礎

無線システム・電波とは・波長と周波数・電波伝搬・電波の特徴(反射・屈折・回折・干渉)・直線波と反射波・ハイトパターン・マルチパス・フェージング・フレネルゾーン等

・アンテナの基礎

アンテナの種類と性質等

・無線機概論

無線システム・送信機と受信機の特性・ノイズ対策・GPSの仕組・RTK測位・衛星通信等

・その他

電波法・5.7GHz無線システム・干渉実験・電波の注意事項等

 

 

上記、内容を見ただけでも、どれだけ電波について学ぶ事が多いという事がわかると思います。

 

私も飛行する際は、必ず電波環境を先に調べるようにしてます。

・ドローンに与える電波環境はどうなっているか?

・電波干渉する施設・電線等はないか?

・電波反射する物は近くにあるか?

・電波空域はどれほど確保できるか?など

 

電波受信環境と状況を必ず確認し、離着陸場・飛行ルート設定などを決めてから飛行させます。

 

または、飛行を諦めます。これ重要!

 

安全運航第一です。

Q143:パラシュートって何?

先日、エンルートパラシュートシステムを付属された方への操縦基礎講習を実施して来ました。

2020年物流・目視外飛行など、安全装置としてパラシュートにも注目が集まる中、国内でもパラシュートを付けている機体を見るのも、まだ珍しい2018年です。

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機体はエンルートCH940です。

パラシュートを付属する事で、機体は壊れないで済むと思う方もいらっしゃいますが、パラシュートはあくまでも、落下速度を減速させる物なので、落下した際は足が折れるなど、若干の損傷はある物だと思って下さい。

ただし、内部の基盤やフライトコトローラーなどの損傷を削減出来る為、それなりの効果はあります。

また、パラシュートを開いた高度や風速・機体重量などによっては、落下スピードも変わる為、機体に適したサイズのパラシュートを選ぶ必要があります。

 

その他、パラシュートを開けば全て大丈夫か?と言いますと

・機体の重量にもよりますが、飛行高度20m以内では完璧にパラシュートが開かなく、効果がでない事もあります。

・風に流される事も考えて下さい。風速が強ければ、落下地点はパラシュート開口時点から距離が伸びます。落下場所によっては開口するより、その時点で垂直に落とした方が良い場合もあります。

・降下途中に電線がある・電車・人・道路など、風に流され、降下経路や着地場所が危険であれば、その場で墜落させる選択も必要という事です。

 

下記、エンルートパラシュートーシステムの動画です。

youtu.be

 

結果、飛行中に何かの障害でドローンが故障し、急降下で落下することで地上での大参事につながらないよう、操縦士またはパラシュート装置を起動する方は、その場の環境・状況を的確に判断する事が重要です。

 

今後、パラシュートは落下時での衝撃を和らげる事ができる、損傷を最低限で止める安全装着品として活躍の場が広がるでしょう。

Q142:ジャパンドローン2018

先日、幕張メッセで行われましたジャパンドローン2018に行って来ました。

第一印象は2年前に比べ出展社も多くなり機体のみでなく、サービス・関連機器・メディアなど、ドローンを取り巻くあらゆる業種が集結し来たってことかな。

ドローン産業の発展を感じさせられます。

今回はその一部を紹介させて頂きます。

 

■EAMS(エンルートM’sとエンルートラボの新会社)

※元エンルート伊豆社長が率いるエンルートラボは、2017年3月エンルートM’sがエンルートラボの第三者割当増資引き受けにより新たにスタートしました。

 

EAMSブースは、UAVのみでなくUGV/USVなどの展示もあり、制御装置や関連システムも紹介されており伊豆さんワールド満載でした。

一番長く居たブースだったかな。

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因みに、周りからエンルート無くなっちゃたの?って耳にしますが

2018年4月18日~20日国際ドローン展で出展します。お楽しみに♪

 

■イエロースキャン

ドローン写真測量が話題になっている中、やはり精度の高いレーザー測量も気になる所です。

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価格は、イエロースキャンとドローン本体で約2千万するそうです。わぉ~(>0<)

操縦する方のプレッシャーは計り知れないんでしょうね。

うううう・・私?あと数百時間飛行しないと操縦したくない(--;)

 

歩いていると懐かしいUGVを発見!

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東北大学さんが研究開発してるクローバーです。このハード製作に携わっていたので出会えて嬉しかったです♪

 

その他、殆どの方が立ち寄ってるDJIは産業用機体をメインに展示され、取組実例紹介をするブースもいつも満席状態でDJI人気の勢いを感じました。

 

次は、4月の国際ドローン展も注目です。