Q144:日本ドローン無線協会って何?
昨今、ドローンを飛行する方も多くなり比例するように事故も増えて来てますが
その多くは、電波関連の事故が多いそうです。
ドローンは目に見えない電波を使用して飛行させます。
電波の特徴・性質を知らないと飛行制御が利かなくなり大きな事故にもつながります。
そこで、電波の仕組みを知りたく、ドローンに特化したセミナーを探し
「日本ドローン無線協会」様が開催してる無線セミナーに行く事にしました。
・・と言っても半年前で投稿が今になってしまいましたが・・
結果「やっぱり行って良かった♪」
ドローンを飛行する方には、おススメです♪
電波の性質・特徴を知る事で、更に安全な飛行ができると思います。
下記、セミナー内容です。
是非、ドローンを飛行させる方はご参考にして頂ければと思います。
テーマ「ドローンの無線セミナー ドローン無線工学」
開催日時:関西・東北・九州・東京など、随時開催してます。
下記HP参照下さい。
開催者:一般社団法人日本ドローン無線協会 事務局
時間: 10:00~17:00 (昼食付)
金額: 一般 21,600円(非会員の場合)
内容
・通信方式と変調方式
アナログ通信とデジタル通信の違い・変調と復調方式の種類・移動体通信の課題
スペクトラム拡散技術の種類・WiFi無線LANの特徴・機体別2.4GHz帯スペクトラムの違い等
・電波・電波伝達の基礎
無線システム・電波とは・波長と周波数・電波伝搬・電波の特徴(反射・屈折・回折・干渉)・直線波と反射波・ハイトパターン・マルチパス・フェージング・フレネルゾーン等
・アンテナの基礎
アンテナの種類と性質等
・無線機概論
無線システム・送信機と受信機の特性・ノイズ対策・GPSの仕組・RTK測位・衛星通信等
・その他
電波法・5.7GHz無線システム・干渉実験・電波の注意事項等
上記、内容を見ただけでも、どれだけ電波について学ぶ事が多いという事がわかると思います。
私も飛行する際は、必ず電波環境を先に調べるようにしてます。
・ドローンに与える電波環境はどうなっているか?
・電波干渉する施設・電線等はないか?
・電波反射する物は近くにあるか?
・電波空域はどれほど確保できるか?など
電波受信環境と状況を必ず確認し、離着陸場・飛行ルート設定などを決めてから飛行させます。
または、飛行を諦めます。これ重要!
安全運航第一です。
Q143:パラシュートって何?
先日、エンルートパラシュートシステムを付属された方への操縦基礎講習を実施して来ました。
2020年物流・目視外飛行など、安全装置としてパラシュートにも注目が集まる中、国内でもパラシュートを付けている機体を見るのも、まだ珍しい2018年です。
機体はエンルートCH940です。
パラシュートを付属する事で、機体は壊れないで済むと思う方もいらっしゃいますが、パラシュートはあくまでも、落下速度を減速させる物なので、落下した際は足が折れるなど、若干の損傷はある物だと思って下さい。
ただし、内部の基盤やフライトコトローラーなどの損傷を削減出来る為、それなりの効果はあります。
また、パラシュートを開いた高度や風速・機体重量などによっては、落下スピードも変わる為、機体に適したサイズのパラシュートを選ぶ必要があります。
その他、パラシュートを開けば全て大丈夫か?と言いますと
・機体の重量にもよりますが、飛行高度20m以内では完璧にパラシュートが開かなく、効果がでない事もあります。
・風に流される事も考えて下さい。風速が強ければ、落下地点はパラシュート開口時点から距離が伸びます。落下場所によっては開口するより、その時点で垂直に落とした方が良い場合もあります。
・降下途中に電線がある・電車・人・道路など、風に流され、降下経路や着地場所が危険であれば、その場で墜落させる選択も必要という事です。
下記、エンルートパラシュートーシステムの動画です。
結果、飛行中に何かの障害でドローンが故障し、急降下で落下することで地上での大参事につながらないよう、操縦士またはパラシュート装置を起動する方は、その場の環境・状況を的確に判断する事が重要です。
今後、パラシュートは落下時での衝撃を和らげる事ができる、損傷を最低限で止める安全装着品として活躍の場が広がるでしょう。
Q142:ジャパンドローン2018
先日、幕張メッセで行われましたジャパンドローン2018に行って来ました。
第一印象は2年前に比べ出展社も多くなり機体のみでなく、サービス・関連機器・メディアなど、ドローンを取り巻くあらゆる業種が集結し来たってことかな。
ドローン産業の発展を感じさせられます。
今回はその一部を紹介させて頂きます。
■EAMS(エンルートM’sとエンルートラボの新会社)
※元エンルート伊豆社長が率いるエンルートラボは、2017年3月エンルートM’sがエンルートラボの第三者割当増資引き受けにより新たにスタートしました。
EAMSブースは、UAVのみでなくUGV/USVなどの展示もあり、制御装置や関連システムも紹介されており伊豆さんワールド満載でした。
一番長く居たブースだったかな。
因みに、周りからエンルート無くなっちゃたの?って耳にしますが
2018年4月18日~20日国際ドローン展で出展します。お楽しみに♪
■イエロースキャン
ドローン写真測量が話題になっている中、やはり精度の高いレーザー測量も気になる所です。
価格は、イエロースキャンとドローン本体で約2千万するそうです。わぉ~(>0<)
操縦する方のプレッシャーは計り知れないんでしょうね。
うううう・・私?あと数百時間飛行しないと操縦したくない(--;)
歩いていると懐かしいUGVを発見!
東北大学さんが研究開発してるクローバーです。このハード製作に携わっていたので出会えて嬉しかったです♪
その他、殆どの方が立ち寄ってるDJIは産業用機体をメインに展示され、取組実例紹介をするブースもいつも満席状態でDJI人気の勢いを感じました。
次は、4月の国際ドローン展も注目です。
Q141:Propellerって何?
昨今、ドローン空撮測量が活発になってきていますが
先日セキドさんで行われましたi-construction「propeller製品説明会」に参加して来ました。
参加者の全員はドローン保持者で、自動航行の操作方法を知っている方は半分もいらっしゃいました。
私もPantom4を持っている為、何か仕事で活用できないかと考える事もありますが、測量で使用するには、Phantom4Pro・Inspaire2のX4S以上クラスの組合せが良いそうです。
今回のPropellerは、ドローン(自動航行ソフトGSPRO含む)とプロペラ(3D解析ソフト等)のコラボ提案で、ドローンで空撮した写真をインストールするだけで、3D解析などクラウド提供する製品です。
Propellerはオーストラリアの会社で既に1000件以上の企業様に使用されているソフトだそうです。
セキド様からドローン測量実証実験の資料が提供されていましたので、添付致します。
https://www.sekidorc.com/pdf/dronesurveying.pdf
説明会では、実機を飛行させたプレゼンも行われ、標定点である「エアロポイント」はビート板みたく軽く、GPS内蔵で、ソーラーパネルが付いている為、電池不要です。
久しぶりにセキドドローンフィールドに行って、1年前にこのフィールドで練習してたんだなぁ~と懐かしくなってしまいました。
セキドさんもサービス・商品と充実してきて本当に勢いを感じます。
有難うございました。
Q140:有人ヘリと無人航空機の実証実験(南相馬市)
福島県南相馬市 ロボットテストフィールド(RTF)で、2週間実証実験に行って来ました。
この2週間は、早い日は早朝3時30分起き⇒4時30分ホテル出発⇒コンビニ⇒5時30分ブリーフィング⇒6時40分日の出と共にフライト!
と始めは辛かった~
でも人間ってスゴイですね。慣れると早起きも辛くなく、朝のヒンヤリとした空気(マイナス3度ですが^^)・静けさ・暗闇が快感になってました。
宿泊先は、相馬ステーションホテルを利用。
http://www.stationhotel.co.jp/
本当はRTF近くが良かったのですが、火力発電所が稼働していて、そちらの作業員の方でほぼ満室状態でした。
ホテルもキレイで、フリーのコーヒーも飲め快適。
男性のみですが、展望風呂もあります。
行き方は、電車・車の両方利用しましたが、電車で来た方が楽です。
東京⇒(新幹線)⇒仙台⇒(JR)⇒相馬駅 約3時間位です。
相馬駅もキレイです。
来週も南相馬市に行くので同じホテルを利用します。
JR常磐線の時間は1時間に2本くらいですが、新幹線との乗り継ぎには待つ時間も少なく、たぶん調整してくれてるかも知れませんね。
今回、色々写真を撮りましたが、お気に入りの写真はこれ↓です。
準備も終わり、日の出と共にフライトを待つ二人
今回の実証実験内容はNEDOからニュースリリースされております。
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100887.html
日本初、同一空域で有人ヘリコプターと無人航空機の安全性能試験を福島県で実施
―無人航空機の衝突回避に関する性能評価基準の策定に向けて―
2017年12月15日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
福島県
福島県南相馬市
プレス発表もあり、DroneTimesの方もお越し頂き記事として掲載して頂きました。
有難うございます♪
Q139:ミッションプランナー ログ解析
2018年
♪新年あけましておめでとうございます♪
11月~12月はドローン飛行での実証実験が立て続けにあり、ほぼ出張ばかりの生活でした。
昨年はドローンが注目され始めると同時に、事故もクローズUPされるようになりました。国交省・自治体など各行政の動きも厳しくなり、規制も強化されるようになって来ております。
そこで、今回は事故が起きた際、事故調査に必要なデータ収集を行いますが、画像・映像以外に、操縦士の操作・機体ディバイス状況などの確認方法をご紹介させて頂きます。
例えば、飛行機であればブラックボックスを回収し分析します。
ドローンは?と言うと
機体に搭載されているフライトコントローラーから、ログデータを回収・解析する事で、飛行時の状況を把握する事が出来ます。
しかし、ドローンの中でも、使用しているフライトコントローラーによっては、即時に分析出来ない物もあります。
産業用として使用する機体は、その辺りも考慮して機体を選択されると良いでしょう。
他にも、テレメトリー装置など使用していれば、PCからテレメトリーデーターを保存する事もできる為、機体紛失時などデータ回収が出来ない場合でも分析する事も可能です。
今回は、ミッションプランナーでの解析方法の一部をご紹介させて頂きます。
■ログデータの取得
機体のフラコンからSDカードを抜き取る。
又は、USBケーブルをつないで取得します。
MPの「フライトデータ」ページから、「データフラッシュログ」⇒「データフラッシュログをMavlinkでダウンロード」を選択します。
■ログデータ取得
ログファイルデータが出て来ます。
必要なファイルを選択しダウンロードします。
■自動解析
ダウンロードしたファイルに「自動解析」をクリックすると、機体状況を簡易的に確認する事ができます。
状態が良ければ「GOOD」と表示され、何かある場合は「ERR」「CRASH」など表示されます。
まず、これを見てどこから調査するからの指標にします。
■グラフ化
「ログのレビュー」でファイル選択し、「NONE」⇒「Mechanical Failure」を選択すると機体・操縦モードなど表示されます。
ここで、操縦士がプロポのスティックをどのように操作したか、機体の高度・姿勢・モーター出力・機体の振動など、調べる事が出来ます。
■MAP化(飛行軌跡表示)
「MAPを表示」をクリックすると、飛行の軌跡が出て来ます。
上空から見た機体の動きをみる事ができるので、どのように機体が飛行されたかを一目で把握する事が出来ます。
■例)GPS状態確認
画面下表の「FMT」クリック⇒「Name」クリック⇒「FMT」右のレ⇒「GPS」を選択⇒「Filter」クリック
「GPS」データが表示されます。
NSatsの捕捉数が8以上やHDopが2以下であったかなど、正常値であったかを確認する事が出来ます。
その数字が規定値以外であれば、GPSロストになっていたなど、状況把握する事ができます。
■例)衝突など(バイブレーションを確認する)
グラフの右側に激しく上下している事がわかると思います。
これは何かに衝突したか、落下した際の振動など、事故が起きた状況を確認する事ができます。
このように、ミッションプランナーでは飛行状況を分析する事が出来ます。
事故が起きた際は、操縦士も気が動転し、何をしたか良く覚えてなく、無意識でプロポで違った操縦をしてしまったり、何もできずボーっと固まってしまう方もいらっしゃいます。
また、操縦士が原因でなく、機体の不具合で事故が起きる事もあります。
それらを証拠として、検出できるツールは今後私たちを守る上でも、必要なツールとなって行くでしょう。
これらの調べ方は、AudiPilotのHPにも掲載されています。
ご参考に。
■ミッションプランナー分析方法
Q138:5.7GHZ帯(デジタルとアナログ)の違い
5.7GHZ帯と聞くと、映像が綺麗に見える、送受信間の距離が伸びるなど話を伺いますが
デジタルとアナログがあるって知ってましたか?
■デジタル
映像が綺麗 参考)AMIMONの場合 フルHD1080P/60fps
距離は 約1km
※環境にもよりますが、実証実験で1.5kmでも映像が綺麗に確認出来ました。
代表的な商品 CONNEX社 AMIMON
■アナログ
映像はデジタルより劣りますが
距離は 約5km
※環境にもよりますが、実証実験で10km以上でも映像確認できたという報告書もいくつか発表されてます。
代表的な商品 ボーダック
どちらも強み・弱みはありますが、目的に合わせてどちらか選択された方が良いと思います。
空撮・調査・点検など、解像度を重視するのであれば、デジタルのアミモンが良いでしょう。飛行距離は1kmですが綺麗な映像が、リアルタイムに遅延なく確認出来ます。
災害など、まず長距離で映像を確認したい場合は、アナログのボーダックが良いでしょう。
それぞれの強みがある為、上手く使い分けられたら良いですね。
因みに、使用する際は、JUTMや代理申請会社を通しての許可申請が必要ですのでご注意下さい。
えっ!何故申請が必要なの?と言いますと、使用周波数の帯域が広い為、数が限られているのです。その為、一部の地域で使用できる個数を管理・運営する為に、許可申請が必要という事なのです。
無線はもっと勉強しなくては・・・