Q88:DJI AGRASって何?
次世代農業展でのDJI AGRAS MG-1説明会と展示会のご報告です。
DJIから農薬散布機AGRASが発表されました。
中国では既に2000台以上販売実績のある商品だそうです。
中国では散布チーム・サポート・教習施設設立など、水稲・小麦・ジャガイモを対象に散布などで活躍しているそうです。
内容
■DJI社 AGRAS MG-1
■機体仕様
8発機・4本のノズル・高性能の噴射システム
積載容量10L・1回=1ha散布可能・約12分
散布幅=4m・1分=800ml農薬散布調整可能
防水・防塵・埃フィルター付き
下方レーダーが付いている為、植物との距離確保
アシストモード 機体の進行方向をロック出来る
マイクロ波レーダーで自動で高度調整
冷却システム 3重の防塵フィルター為、モーター寿命が3倍
水洗い可・折り畳み式
操作性に優れた送信機
⇒プロポはPhantomと同じ形態で、スマホサイズの画面にバッテリー残量など確認が出来る
以上のように機体の性能は良く「農水協」の認定も取得済だそうです。
その後、展示会場へ行き、実機を始めて拝見させて頂きました。
噴射などの精度は確認できなかった為、見た目だけの判断ですが、いくつか気になる点もありました。
・タンクの取り外しが出来ない
⇒液体の詰め替えや洗浄は機体についた状態で行う
・折り畳みの為、小さく見えましたが、広げて見ると大きく、車の荷台に乗るかやや疑問
・粒剤散布装置が取り付け出来ない
⇒使用用途が液体のみ
・バッテリー1本 約10万円以内 等
メリット・デメリットもあるようなので、他のメーカーとも比較して購入する事がお奨めだと思いました。
因みに、価格はまだ正式発表されていませんが約180万円?位という話も一部から伺っています。
あと、もう販売しているのか分かりませんが、農薬散布には機体を購入しただけでは、散布は出来ないそうです。
理由としては、薬剤を散布する為、認定を受けた教習所で講習を受講し、卒業試験に合格し、農水協のオペレータの資格取得が必要だそうです。
確かにそうですよね。
農薬と言っても危険物には変わりないので、農薬の取扱い方法からドローンの運用方法など学ばないと、万が一何かあった時は大変ですからね。
では、次回は他社比較です。
Q87:農業用ドローンへの期待と要望
先月、幕張メッセで行われました次世代農業展へ行って来ました。
今後、活躍が期待されている農業でのドローン活用の話や各社の機体を拝見させて頂きましたので、数回に渡りご紹介させて頂きます。
今回のテーマ「農業用ドローンへの期待と要望」
某農薬関連の会社の方からのお話です。
①農業の現状の課題
・高齢化
農業就業の平均年齢
55~60代 北海道
60~65代 青森・和歌山・高知・福岡・佐賀・長崎・熊本・宮崎・沖縄
大阪・神奈川・東京
65~70代 福島
70代前後 島根・岡山・広島・山口
毎年、高齢化が進む中、比較的若手が多いのは北海道だそうです。若手は機械など新しい事に興味が高く、機械・ロボットへの注目は高いそうです。
・効率的経営
土地20haが1つの壁だそうです。土地を有効活用出来なければ利益率も向上出来ない。例えば、農地集約型にし、法人経営化にし、20haを200haから300haに広げ、機械化にする事で生産も上がり良いのですが、現在は若手が少なく、機械を動かせる人が必要であったりと、育成にも力を入れて行かなければならないでそうです。
・温暖化や異常気象
ここ最近の異常気象頻発などによって、土地を拡大しても、全て流されてしまうなどの課題もあるそうです。
②ドローンへの散布期待
大面積・中山間など多数の圃場で、効率的・経済的に活躍が出来るのではないかと、今、ドローンへの注目が高まって来ているそうです。
今も、無人ヘリなど活躍していますが、狭い圃場などでは機体が大きすぎ、重い、音がうるさいなど、人での農薬散布などしているそうですが、ドローンは狭い圃場でも活躍ができ、軽労働になると期待されているそうです。
③ドローンの課題
農薬散布できる薬剤は、今は少ないそうです。
使用する薬剤は高濃度・少水量散布であり、使用できる範囲は米・麦などが中心になり、野菜や果実は農薬が濃すぎて使用出来ないなど、まだ課題は多いそうです。
④ドローン農薬散布機のポジショニング
ドローン 労働力低い・操縦易しい・労働力低い
防除速度早い・価格安い
無人ヘリ 労働力低い・操縦難しい・労働力低い
防除速度早い・価格高い
広い圃場などの場合は、無人ヘリの方が良いなどメリットもありますが、ドローンの操縦易・価格安など、魅力はありそうです。
⑤事故
農業で機械を使用した事故では、トラクターによる事故が多く、60歳以上の方が多いそうです。特に80歳以上が80%も占めるそうです。
⑥農薬メーカー
防除効果は重要ですが、人・物・環境に安全な物を作るよう、研究を積み重ねているそうです。
以上
お話を伺い、ドローンでの農薬散布の活用は農作業の軽減にもつながり、高齢者の負荷を和らげる事も出来るロボットして活用の価値はあるのいう事を感じました。
Q86:原子力発電所空域を飛行させる場合
先日、原子力発電所近隣のサンプリング調査でドローンを飛行させる場合、申請は必要なのか質問されました。
その飛行経路は、国交省の飛行申請条件外だった為、国交省への申請は不要でしたが、以前、どこかに原発関連の飛行について記載されていた記憶はあったので調べてみた所、警察庁のホームページで掲載されていました。
官庁関連では、国交省がHPできちんと対応されていますが、警察庁でもHPに掲載されているので、非常にわかりやすく、その通りに申請すれば出来るので良いと思います。
でも、申請の様式はPDFなのでWord版であれば更に有難いのですがね(^^)
今後、申請が必要な方には、下記関連ページをまとめましたので、ご参考にして下さい。
■警視庁ホームページ(ドローン関連)
■飛行対象
・原子力発電所周辺地域
・国会議事堂
・内閣総理大臣官邸
・その他の国の重要な施設等
・外国公館等
■申請方法(申請の流れが記載されています)
https://www.npa.go.jp/keibi/kogatamujinki/pdf/tetsuduki.pdf
対象施設の管理者、土地の所有者等
↓
通報書(所定の様式に記載)
https://www.npa.go.jp/keibi/kogatamujinki/yousiki/1.pdf
※操縦士名・印・機体など詳細を記載
↓
管轄の警察署へ提出
※飛行の48時間前まで
国交省の1カ月前よりは、2日前なので、時間には余裕があるようですね。
Q85:空港近隣を飛行させる場合
海・港に続いて。次は空港です。
空港には、飛行機が低空で滑走路に進入する為、ドローンの飛行高度と重なる場合があります。
よって、ドローンを飛行させる場合は、飛行機の侵入・離陸経路に入っていないかの確認が必要になります。
では、日本国内での侵入表面の考え方です。
■侵入表面の見方
http://www.mlit.go.jp/common/001109751.pdf
そして、具体的な場所です。
■制限区域(国土地理院)
この空域に属している場所は、空港事務所に問い合わせが必要です。
■各空港事務所の管轄区域
http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000212.html
実際、飛行空域で仕方なく飛行させる場合は
終日、航空事務所と電話連絡するなど、忙しかったそうです。
出来れば、その空域での飛行は避けたいですね。
Q84:海上・港上を飛行させる場合
海上・港上空を飛行させる際
国土交通省への申請以外に、海を管轄する海上保安庁への申請が必要になる時があります。
海上を飛ばす場合、ドローンの飛行経路下に船など航行している場合は、落下した時のリスクが懸念される為、関連する部署へ連絡する必要があります。
これも、海だけでなく山も陸もそうです。
今回は、海上を飛行させる場合の連絡先を掲載致します。
実は連絡先を探すの時間が掛ったので
今後はQ84を検索すれば直ぐそのページが出て来るので
自分でも参考にしたいと思います。
■海上・港上空を飛行させる場合
①飛行される海上管轄の連絡先を調べます。
海上保安庁のホームページ
右下に、日本地図があります。
飛行する場所の地区をクリックして下さい。
例えば、東京湾の場合は「第三管区海上保安本部」の管轄になります。
第三管区海上保安本部のHPが出たら
下の欄に三管区コーナーの管内事務所一覧をクリック
各地域の連絡先(電話番号)が掲載されています。
②事務所一覧
下記をクリックすると早く探す事ができます。
http://www.kaiho.mlit.go.jp/syoukai/kanku/index.htm
各管内の事務所一覧です。
管内事務所一覧をクリックすると
電話番号が掲載されています。そちらに問い合わせします。
③申請が必要な場合
申請・届出の様式
http://www.kaiho.mlit.go.jp/ope/apply/info.html
支持のあった申請書に記載し提出します。
許可が下りるまで、約1カ月弱かかるそうです。
また、海保のみでなく
海上には漁協関係者・遊覧船・定期便などありますので
飛行する際、指摘が出そうな関係者には事前連絡をしておく方が安心かと思います。
離着陸が港などの施設から飛行させる場合は、その土地の管理者への連絡も必要だそうです。
それらは海保が教えてくれますので、まずは確認してみましょう。
Q83:赤外線って何?
私は、やっと赤外線について何かという疑問を
解決させてくれる方と出会う事が出来ました。
実は、ドローンでビジネスを先に考えたのが
ドローンと赤外線カメラを使った調査関連のビジネスモデルでした。
しかし、赤外線自体が何かも知らずに
ドローンに赤外線搭載した機体を購入(約50万前後)しても
使い切れない。
このまま購入するは今は早いと思い
色々な所で赤外線セミナーがあれば参加し
赤外線で何が出来るのか調べて来ました。
しかし、どうも自分が納得できる話が聴けなく
結果、赤外線でソーラーパネルの点検ビジネス良いですよ~
で終わってしまった。
それだけか!もっと根っこの所を私は知りたいのだ!赤外線って何ぞや!
そこから知らないと日本でのビジネスは成立しないだろと
数カ月途方に暮れていました。
そして、また赤外線のセミナー案内
今回も、また中身のない話聞かされるんだろうな~と思いながら、参加。
そしたら、等々出会ったのです。これぞ私が聴きたかった話!
今回、その内容を一部ご紹介致します。
同じ事を考えている方のご参考になればと思います。
講義してくれた方
■ケイプラス株式会社
菊地孝様
日本のサーモグラフィー会社に勤務され
今は赤外線サーモグラフィーなど、様々な非破壊検査技術をベースに
建築土木構造物をより良い状態で維持し
より安全で快適な社会構築が出来る様、取組されている方です。
①赤外線とは
電磁波の波長の名称
人の目で見えるのは「可視光線」と言い、赤・黄・青など色で
物体を見る事が出来ますが、その隣り合わせの電磁波である
「赤外線」や「紫外線」は目で見る事ができません。
そして、「赤外線」には3つ
近赤外線・中赤外線・遠赤外線と分割され
何を見るかでカメラの種類も変わるそうです。
詳しい内容は電磁波の種類のチャートを見て下さい。
こちらは私がネットで分かり易い資料を見つけ添付した物です。
基本菊池様が話をされている内容と同じです。
■電磁波の波長と名称
可視光線・赤外線の位置づけがわかる資料となっています。
因みに、可視光線は赤が人の見えなくなるギリギリの場所だから
隣の電磁波は赤外線と呼ぶそうです。
その反対波長の短い方は紫が人の見えなくなるギリギリの場所だから、紫外線というそうです。
なるほど~赤と紫の意味を始めて知りました。
そして、赤外線を見る事が出来る赤外線サーモグラフィーを
開発する事によって目で見えない赤外線を見る事が
出来るようになったのは約30年前位。
当時は、赤外線サーモグラフィーも約1500万円した物が
今では数十万で購入でき、尚且つドローンに搭載して上空から人の目で見えない物を見れるという事で
下記内容がドローン&赤外線カメラで提案されている
ビジネスモデルだそうです。
①夜の人や動物の探索
暗闇でも人・動物が発する赤外線で居場所を確認出来る
②太陽光パネルの点検
ホットスポットの故障点検・解析
③建物などの壁面調査
老朽化による壁面内部の状態確認 等
しかし、これだけでビジネスとしてどう成立するのか?
そこが課題だと、更に深い話をして下さいました。
①は実際ビジネスとしては成立するそうです。
しかし、②③は赤外線の特徴を知らないと、間違った調査報告を出す事になりかねないそうです。
赤外線の特徴
・構造物診断
劣化箇所が温度差として赤く表示されます。
しかし、剥離が起きているのか・真空があってそこに熱がたまっているのか・材質の違い・塗料は何を塗っているのか・・など、温度は色々な状況下で変わる為、温度差だけで判断するのは難しい。
・赤外線も可視光線と同じように反射します。
熱があると判断しても、実はそこに物体は無く、物体の反射物に反応しただけとなっている。
・アルミ板が熱い
アルミ板の個所が温度が高いと思ったら、ハロゲンランプが反射している箇所のみかけの温度だったとか・・
・太陽光パネル
赤く温度が高い・・しかし、屋外は何が落ちているかわからない落ち葉?鳥の糞?。実際その場に行かないと、わからない事も沢山ある。
・赤外線はガラスを通過しない。
目で見る可視光線は、ガラス越しに見える物体を見る事は出来ますが、赤外線サーモグラフィーではその物体が見えません。ガラス越しの物体の調査は難しい。
など
何が言いたいかと言うと
温度を持っていると全てが異常という事ではない。
あらゆるものは電磁波を放射しています。
人も遠赤外線を放射している。建物も植物も赤外線を放射している。
それが、何かという事まで判断できる対策も必要になる。
という事で、赤外線サーモグラフィーで調査する際は
色々と実証実験する必要がこれかもあるという事がわかりました。
医学界でもエビデンスが重要ですが
ドローン業界も証拠・根拠を探っていかないと行けない時点だという事で
まだまだ時間が掛るビジネスだという事がわかりました。
ケイプラスの菊地様、有難うございました。
Q82:大井松田カートランド (ドローン空撮映像付)
私のホームグランドでもあります、カート場の撮影を行って来ました。
■大井松田カートランド(神奈川県)
1978年設立。歴史あるカート場です。
実は、私10年以上前からレンタルカートのチーム監督をしています。
■チーム名
DESSPEEDオカモ(A/S/B)
と3チームあります。
いつかドローンで空撮が出来るようになったら
いつもお世話になっている大井松田カートランド様へ空撮映像をプレゼントしたいと思っていました。
そして、やっとドローン空撮映像完成しました!
今まで謎だった西側の山の上は何があるかを知りたいという思いもあり、
その上空の撮影からスタートします。
本当は9月に完成させるつもりが、毎日雨・雨・雨で撮影が延期となり
やっとお披露目する事が出来ます。
今回はドライバー2名の方にご協力を頂き、会場&走行風景を撮影しました。
こちらの場所は、包括申請も頂いている場所です。
■大井松田カートランド(ドローン空撮)Phantom4
Special Thanks
■ドライバー
飛田 陽宏 AKIHIRO TOBITA
南澤 拓実 TAKUMI MINAMISAWA
■チーフ メカニック
湯浅 博 HIROSHI YUASA
■オーナー
夏苅 隆裕 TAKAHIRO NATUGARI
■ドローン空撮
Dronejo Movie by HIROMI(DMH)