ドローン操縦士になるための100の質問(産業編)

これからドローン操縦士を目指すドローンジョこと(ドローン女子)HIROMIの日記です。

Q128:測量 標定点不要って何?

昨年から、国土交通省では、i-Construction(生産性の向上や魅力ある建設現場の実現を目指す)を進めていますが、これまで ICT 土工を 584 件実施されたそうです。

 

更なる ICT 活用による生産性向上を図るため、2017年3月31日にUAV測量マニュアルが改定されました。

 

きっと実施された有識者からのヒアリング等で実態を知り改善されたのでしょう。

 

私も、現場検証で立ち会った経験があるのですが、カメラ設定が違っていれば、歪みが発生したり、天候が良すぎても上手く撮影できなかったり課題も多く、標定点を設置する場所が困難だったりと、思った以上に検証成果がでなく、苦労したのを覚えています。

 

UAVで測量ができると考えると、上空から撮影するだけで出来ると思ってしまいそうですが、実は、UAV飛行前の事前準備するのが大変で、実際現場作業すると色々な課題が出てくるのは、スタート時点では良く起こる事なのですが・・

 

 

今回の主な改定内容は

①撮影する空中写真の地上画素寸法

②標定店及び検証点の配置・観測方法・・例)標定点の設置不要

③空中写真の重複度・・例)ラップ率の規定の緩和(90%⇒80%へ変更)等

 

特に気になったのが、②標定点の設置不要です。

 

これって画期的な事だと思います。

足場の悪い山間部など、非常に役立つと思います。

 

これをクリアーする為には、下記の文章が記載されています。

 

空中写真測量(無人航空機)を用いた 出来形管理要領(土工編) (案)

平成29年3月 国 土 交 通 省 P34より

2)標定点及び検証点の設置・計測の留意点 計測精度を確保するための標定点の設置の条件は、以下を標準とする。 標定点は、計測対象範囲を包括するように、UAVマニュアルにおける外側標定点として撮影 区域外縁に100m以内の間隔となるように設置するとともに、UAVマニュアルにおける内側標定 点として天端上に200m間隔程度を目安に設置する。 標定点及び検証点の計測については、4級基準点及び3級水準点と同等以上の精度が得られ る計測方法をとる。

また、SfM(Structure from Motion)の利用においてカメラ位置を直接計測できる手法を併 用する場合は、標定点の設置は不要とすることができるが、その場合、第4章 空中写真測量(U AV)の精度確認試験実施手順書及び試験結果報告書に記載の「カメラ位置計測を併用する空中 写真測量(UAV)の事前精度確認試験実施手順書(案)」を参考に機器の検証を行うこと。

これが出来るようになれば、更に作業効率が良くなりUAVを飛行させて計測ができるという事。

 

また、「カメラ位置計測を併用する空中 写真測量(UAV)の事前精度確認試験実施手順書(案)」は、空中写真測量(無人航空機)を用いた 出来形管理要領(土工編) (案) 平成29年3月 国 土 交 通 省 P78に掲載されています。

   ↓

空中写真測量(無人航空機)を用いた 出来形管理要領(土工編) (案) 平成29年3月 国 土 交 通 省

http://www.mlit.go.jp/common/001179704.pdf

 

<その他、参考資料>

■プレスリリース 平成29年3月31日

i-Construction の推進に向けた基準類の策定 ~生産性向上を通した魅力ある建設現場の実現に向けて~

http://www.nilim.go.jp/lab/bcg/kisya/journal/kisya20170331-3.pdf

  

更に調べてみたら、既にトプコンさんで標定点なしのUAV説明会があったそうです。

<参考>

トプコン(標定点不要による講習会開催※実施済)

http://www.topcon.co.jp/event/pdf/TStrackingUAS_seminar.pdf

 

う~気になる。

情報があったら、ご報告させて頂きます。