ドローン操縦士になるための100の質問(産業編)

これからドローン操縦士を目指すドローンジョこと(ドローン女子)HIROMIの日記です。

Q91:農林水産航空協会って何?

農薬散布機となると、必ず農水協の話が出て来ます。

農水協って何?

色々、情報収集した内容をお伝え致します。

 

まず、ドローンで農薬散布の仕事に携わる方(メーカー・販売・操縦士)は、必ずこの協会とのつながりが、重要になって来るそうです。

 

何故なら、ドローン農薬散布機は農水協に登録していないと国内での使用は出来ない、認定教習施設が必要、操縦者は認定資格が必要、防除計画許可申請など・・

 

今までは、農薬散布はラジヘリが主流でしたので、ヤマハやヤンマーなどから購入した際、詳しい説明はあるのですが、外部から新規でドローンビジネスに参入する方は、農薬散布ビジネスの仕組みを理解していないと、機体は開発した、さぁー販売しようと思っても、日本では中々先に進める事は出来ないようです。

 

その為か、某海外メーカーの農薬散布機も機体はあるが、日本での販売が遅れているのも、この農水協の関係が大きいようです。

  

実際、日本ではどのような手続きが必要なのか、整理しました。

 

■農水協とは

一般社団法人)農林水産航空協会

http://www.j3a.or.jp/

 

■主な業務

・農薬散布機の機体認定

農薬は、いわゆる危険物です。空中から危険物をバラまく訳ですから、散布ノズルの精度や飛行の安定化など、液漏れが無いかなのどチェックをします。機体性能認定を受けた機体がやっと販売できる訳です。

 

・整備施設の確認

農薬をまく機体とし、定期的なメンテナンスや操縦士の育成が必要です。その体制が販売店で整っているか。販売して終わりでなく、その後のアフターケアーが整っているかなどの確認もします。

 

・操縦士のインストラクター認定

安全運航が出来る操縦士の育成が必要です。ドローンを操縦出来ても、農業用は飛行+散布技術が必要です。スイッチ一つ入れるタイミングで散布場所がズレたり、人に掛ったら大変な事になってしまいます。

法律・農薬の種類・危険性・散布技術など、指導師の元での教育が必要です。

自動航行もありますが、GPSの精度や緊急時は手動も必須になります。

 

その他、農林水産業における航空機等の利用の安全性・研究・開発・国交省への代行申請なども行っています。

 

なぜ、これらが必要かというと農薬=危険物の投下にあたる為、やはりこれ位の事はしないと行けないという事はわかります。

 

その危険性の事例です。

 

■危険性

農薬=薬物

人体・人物に影響を与える

 

・散歩中のワンちゃんが、ペロリとなめたら・・大変!

・隣の畑の野菜(レタスなど)、洗浄してそのまま食べる野菜は、人の口に直接入るので、害を及ぼす為、出荷が出来なくなります。

・自動車にかけてしまったら、農薬は乾燥すると薬剤が濃縮し、塗料に影響を与えます。

 

農薬に関する知識も必要になります。

■使用できる農薬

ドローンで使用する農薬は決まっているそうです。

 

農林水産省(農薬コーナー)

http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/index.html

 

■対象品種

水稲・麦類・大豆・玉ねぎ・ばれいしょ・トウモロコシなど

 

その他、葉野菜・ブドウ等は現在は無いそうです。

農薬会社も許可が下りるまで、時間とお金が相当かかるそうです。

 

■農薬は購入できるの?

登録を受けた農家の方や業者など、登録を受けた方しか購入は出来ません。

 

余は、危険な薬剤を取り扱うのですから、これこそ操縦技術が必要で、しっかりとた知識がある人でないと、行けない訳であるのです。

 

よって、ドローン農薬散布を行う方は、必ず認定校で資格取得する必要があります。

下記、詳しく掲載されています。

 

農林水産省 空中散布等における無人航空機利用技術指導指針

http://www.maff.go.jp/j/kokuji_tuti/tuti/t0000926.html#honbun

 

ドローンの普及によって、知らない方々が参入するようになってきている為、農水協もきっと問い合わせなどで大変だろうと、想像が付きます。

 

次は、実際に運用する方為のプロセスをお伝えします。

 

PS:皆様からの声が農水省に届いたのか?2017年7月1日付けで、空中散布の役割で農水協が無人航空機の性能確認、教育等を実施すると記載されていましたが、農水協以外にも、登録認定等機関であれば、その業務を行うことが出来るようになるそうですよ。