Q187:ドローン操縦ライセンス制度導入検討(概要)
等々、2019年3月官民協議会にて制度設計の基本方針案が提出されました。
その一部には、ドローン操縦士の操縦ライセンス(免許)制度も掲載され
等々、ドローン操縦士の免許も動き出したようです。
今回は4回に分け検討されている内容を一部抜粋しながら
自分なりに解釈した事も含め、掲載させて頂こうと思います。
具体的な内容については、下記のリンクよりご覧ください。
いつものように、41ページにも及ぶ、ディープな内容なので、ポイントになる箇所を掲載させて頂きます。
<参考資料>
小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会(第13回)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kogatamujinki/kanminkyougi_dai13/gijisidai.html
小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会(第13回)
日時: 令和2年3月31日(火)13時30分~14時30分
場所: 中央合同庁舎4号館 共用220会議室
議題:
(1)小型無人機の有人地帯での目視外飛行実現に向けた制度設計の基本方針について
(2)その他
<配布資料>
資料1:小型無人機の有人地帯での目視外飛行(レベル4)の実現に向けた制度設計(PDF:599KB)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kogatamujinki/kanminkyougi_dai13/siryou1.pdf
資料2:小型無人機の有人地帯での目視外飛行実現に向けた制度設計の基本方針(案)(PDF:728KB)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kogatamujinki/kanminkyougi_dai13/siryou2.pdf
参考資料:「空の産業革命に向けたロードマップ2019」(PDF:728KB)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kogatamujinki/kanminkyougi_dai13/sankou.pdf
【連絡先】
〒107-0052 東京都港区赤坂1-9-13
TEL:03-5575-5596
今回の制度設計の基本方針案は
2023年有人地帯上空で目視外飛行による飛行ができるよう、2022年を目途に制度設計の見直しを行い、更なる機体の技術開発の進歩により、ドローンによる広域活用(物流・農業・警備)など、社会課題を解決する為、今から諸外国の動向を調査し、有識者等から情報収集し、2023年に実現できるよう準備をしているという事です。
レベル4の実現にあたって
無人航空機が第三者の上空を飛行する為に必要となる高い安全性が求めらている内容は
「操縦する者の技能」 →Q188で説明します
「使用する機体の信頼性」→Q189で説明します
「運航管理の方法」 →Q190で説明します
飛行リスクに応じて適切である事を、これまで以上に厳格に担保する仕組み必要という事で
これらの基本方針が決まれば、様々な社会課題をドローンの活躍で解決できると期待されてます。
是非、ドローンに関係する業界の方々、操縦者や機体開発メーカー・サービス運用の方々も、ご一読されることをお勧めします。
簡単ですが、官民協議会の第13回議事録・資料を参考にポイントを整理しました。一部、理解不足で違う箇所(Q187~Q190)もあるかも知れませんが、予めご了承頂ければ幸いです。
Point①機体の所有者把握の為の制度
機体情報と所有者等の情報を把握する為の登録制度を設ける
登録事項
無人航空機:種類、型式、製造者、製造番号等
所有者・使用者 ※:氏名・名称、住所等
※ 無人航空機のリース契約の場合、リース会社が所有者、貸与された企業が使用者となることを想定。レンタル形態においては、レンタル企業が所有者及び使用者となることを想定
基本、無人航空機には製造番号がついていますので、それを申請すれば良いのですが、製造番号がついていない機体は、所有者が製造番号を独自に付して登録する事が可能となるよう検討されてます。
但し、所有者が不正な手段を用いた申請を行った時は、登録を取り消されるようです。
登録方法:オンライン申請
※オンラインが不得意な方には、別の仕組みで検討されるそうです。
表示方法
目視確認 :直接記載又は貼付
目視外確認:リモートIDによる表示
登録手数料
有料(新規・更新)
更新
3~5年ごとの更新を義務付ける
登録番号を表示しなければ、飛行させてはいけないと、厳しく管理される事になりそうです。
また、メーカーなど、機体完成前のテスト飛行など、製造番号が付されていない機体は、
事前に国に飛行試験を行う事をあらかじめ届けを提出しておけば、飛行する事は可能だそうです。
POINT➁ レベル4実現に向けた制度
現在は、飛行禁止区域・飛行の方法など、許可・承認が必要ですが、今後は、下記の表のとおり、3つのカテゴリー別で検討されてます。
資料1:小型無人機の有人地帯での目視外飛行(レベル4)の実現に向けた制度設計(PDF:599KB)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kogatamujinki/kanminkyougi_dai13/siryou1.pdf
【カテゴリーⅠ:リスクの低い飛行】
例)人の少ないエリアでの日中における目視内飛行 等
現行通り、許可・承認を取らず飛行が可能となってますが
「所有者と機体の情報の登録」は必要になりそうです。
飛行内容
・日中の飛行
・目視内飛行 等
【カテゴリーⅡ:比較的リスクの高い飛行】
例)人の少ないエリアでの補助者のいる目視外飛行・夜間飛行 等
個別の許可・承認が不要
条件
・機体 機体認証(義務、検討中)
・操縦者 操縦ライセンス(義務、検討中)
・運航ルール 飛行計画の通報、第三者上空の飛行禁止等の遵守(許可・承認不要)
飛行内容
・目視外補助者あり
・30m未満の飛行
・夜間飛行 等
【カテゴリーⅢ:リスクの最も高い飛行】
例)レベル4(有人地帯での補助者なし目視外飛行)、イベント上空の飛行 等
個別の許可・承認が必要
・機体 機体認証(義務)
・操縦者 操縦ライセンス(義務)
・運航ルール 運航ルールの遵守を個別審査(許可・承認)
飛行内容
・目視外補助者無し飛行
・イベント上空飛行
・第三者上空の飛行
・空港周辺・150m以上の飛行
・危険物輸送及び物件投下
・人口集中地区での物件投下又は危険物輸送
・一人で複数の無人航空機を同時に飛行
以上、官民協議会で検討されています内容をポイントで整理してみましたが、
今まで、夜間飛行などは、許可・承認が必要でしたが、レベルⅡは不要となります。
但し、条件として「機体認証」と「操縦士ライセンス」の取得が必要となるようです。
Q188.Q189では、詳しく説明したいと思います。
義務付けにするかは、検討・整理すると記載されているなど
今後、どちらに決まるか、気になる所です。