Q177:道路橋定期点検要領 改訂(2019年3月)
前項で橋梁点検ドローンをご紹介させて頂きましたが、2019年3月からドローンで撮影した映像も道路橋定期点検の項目として認められるようになりました。
それまでは、人の目視で点検する事が条件でしたが、今年の3月に点検要領が改訂され、点検や診断がドローンやロボットでも可能となったのです。
ここまで行きつくには、様々な実証実験など橋梁点検での取組・データ取得などエビデンスを残し、議論を踏まえ提案し続けた結果が、改訂につながったのだと思います。
これで、更にドローンの活用範囲が広がりました。
来年からは、ドローンやロボットの有効活用が認められ、インフラ点検も実証実験フェーズから実用化へとフェーズが移って行くのでしょう。
2019年3月に改訂されました資料を添付します。
今後、ドローンで道路橋点検を検討される方はご参照下さい。
点検要領(技術的助言)
道路橋定期点検要領 平成31年2月PDF形式を添付します。国交省HPより
https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/yobohozen/tenken/yobo4_1.pdf
ポイントは、P2~P3です。
「近接目視」から「自らの近接目視によるときと同等の健全性の診断を行う事ができる情報が得られる」となった事で、ドローンを活用する事が出来るのです。
4.状態の把握 健全性の診断の根拠となる状態の把握は、近接目視により行うことを基本 とする。
【法令運用上の留意事項】
定期点検を行う者は、健全性の診断の根拠となる道路橋の現在の状態を、 近接目視により把握するか、または、自らの近接目視によるときと同等の健全性の診断を行うことができる情報が得られると判断した方法により把握しなければならない。 道路橋の健全性の診断を適切に行うために、法令では、定期点検を行う者が、道路橋の外観性状を十分に把握できる距離まで近接し、目視することが 基本とされている。これに限らず、道路橋の健全性の診断を適切に行うために、または、定期点検の目的に照らして必要があれば、打音や触診等の手段 2 を併用することが求められる。 一方で、健全性の診断のために必要とされる近接の程度や打音や触診など のその他の方法を併用する必要性については,構造物の特性、周辺部材の状 態、想定される変状の要因や現象、環境条件、周辺条件などによっても異なる。したがって、一概にこれを定めることはできず、定期点検を行う者が橋 毎に判断することとなる。
その他、橋梁やトンネルの定期点検要領も平成26年の改訂から5年を経て
平成31年3月に改訂されています。
点検の方法や近接目視点検を代替えできそうな技術等についても
国土交通省HPにまとめて掲載されています。ご参照下さい
https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/yobohozen/yobohozen.html
上記ページは、項目が沢山ある為、これから、ドローンで橋梁点検を考えられている方は、「橋梁定期点検要綱」「新技術利用のガイドライン(案)」「点検支援技術性能カタログ(案)」は、抜粋し添付します。ご参照下さい。
【国管理】定期点検要領等
橋梁定期点検要領 国土交通省 道路局 国道・技術課
2019年3月 改訂 PDF形式
https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/yobohozen/tenken/yobo3_1_6.pdf
定期点検を行う際の参考資料
新技術利用の際のガイドライン(案) 平成31年2月PDF形式
https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/yobohozen/tenken/yobo5_1.pdf
点検支援技術性能カタログ(案) 平成31年2月PDF形式
https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/yobohozen/tenken/yobo5_2.pdf
尚、国土交通省では、2018年6月22日に開催した社会資本メンテナンス戦略小委員会における議論を踏まえ、インフラの老朽化に対し緊急的に取り組む施策(工程表)が掲載されています。2021年先までのロードマップが見れ、わかりやすいので、こちらもご参考に。
インフラメンテナンスの着実な実施に向け、緊急的に取り組む施策をとりまとめました!(国交省HPより)
https://www.mlit.go.jp/common/001248162.pdf
上記、下記ページより抜粋(国交省HPより)
インフラメンテナンスの着実な実施に向け緊急的に取り組む施策
https://www.mlit.go.jp/report/press/sogo03_hh_000197.html