Q168:空の産業革命に向けたロードマップ2019
「小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会」にて
「空の産業革命に向けたロードマップ2019」が発表されました。
2019年6月21日付け経産省HP 掲載
空の産業革命に向けたロードマップ2019 (PPPP形式)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/robot/drone.html
今年で3回目の更新になります。
2018年版と比較して、どこが具体的に明記されたかポイントを押さえてみました。
①環境整備
有人地帯での目視外飛行(レベル4)の2020年代前半が、2022年度へ明確に提示された。
レベル4の内容(人口密度の高い地域・重量のある機体・多くの機体の同時飛行・航空機&空飛ぶクルマと小型無人機の共存)追加
・・・レベル4が、2022年と明記されたという事は、その頃には空飛ぶタクシーが実現?されるのかも知れませんね。
②技術開発
安全性&信頼性→技術の確立へ変更
機体の自律化・知能化・衝突回避技術の小型化・省電力化・UTMSの実装技術の確立・国際標準化
・・・ドローンもロボットとして、AI・画像認識・衝突防止機能など、様々な技術を取り入れる事で自律したドローン(ロボット)開発へ進化してる。開発定義もISOなど、世界レベルでの基準が示されてくると考えられます
③物流
陸上輸送が困難な地域で生活部品や医療品等を配送」追加
・・・災害など、急務を要する場所への物流が追加される
④災害対応
「土砂崩落等の災害対応におけるドローンを用いた状況把握の自動化・現場導入の加速」追加
「災害現場における資機材の搬送等による活動支援」追加
「災害現場におけるより高度な資機材の搬送等による活動支援」追加
・・・毎年、地球温暖化などの影響もあり、自然災害が多くなっていると感じてます。益々、災害で活用できるドローン(耐風性能・防塵・防滴等)が必要とされるのでしょう。
⑤農林水産業
「農地ごとの作物の育成状況等を広域に確認」追加
「農薬散布面積を100万haに拡大」追加
「2022年度までに全都道府県・全森林管理局で森林被害の把握等にドローンを利活用」追加
・・・散布面積が広がっている事から、ドローンの同時飛行など、作業効率UPへとドローンの開発レベルが上がっている。DJIも5機同時飛行が出来るようになっている為、北海道など広い圃場で見る事が出来るかも知れません。
農地以外の林業・水産でのドローン活用ニーズが高まっている。
⑥インフラ維持管理
「人の手で確認しにくい橋、建物、道、送電線等を広域的に点検」追加
「砂防施設等の維持管理へのドローンを用いた点検の自動化に着手」追加
「砂防施設等の現場への導入の加速」追加
・・・インフラ点検事業の明確化(橋・建物・道・送電線等)。砂防施設の点検等、土砂災害が増えてきている昨今、ドローン導入が加速される。
⑦測量
「3次元測量により詳細な地形の把握、3次元データの作成を促進」追加
・・・写真測量・レーザー測量で撮影から、事後処理(画像処理システム)へシフトされている。より現場で活かせるソリューションサービスへ。
⑧警備業
新規追加
「市街地等の広域巡回警備」追加
・・・令和に入ってから、皇居上空飛行、渋谷スクランブル交差点上空など、警察官を手こずらせるニュースがクローズUPされている。2020オリンピックに向け、ドローンの規制強化がされるのでしょう。
2019年のロードマップを見る事で、今後、どの市場をどのメーカー・企業がシェアを取りに行くかも今後の動向として注目して行きたい所です。