Q143:パラシュートって何?
先日、エンルートパラシュートシステムを付属された方への操縦基礎講習を実施して来ました。
2020年物流・目視外飛行など、安全装置としてパラシュートにも注目が集まる中、国内でもパラシュートを付けている機体を見るのも、まだ珍しい2018年です。
機体はエンルートCH940です。
パラシュートを付属する事で、機体は壊れないで済むと思う方もいらっしゃいますが、パラシュートはあくまでも、落下速度を減速させる物なので、落下した際は足が折れるなど、若干の損傷はある物だと思って下さい。
ただし、内部の基盤やフライトコトローラーなどの損傷を削減出来る為、それなりの効果はあります。
また、パラシュートを開いた高度や風速・機体重量などによっては、落下スピードも変わる為、機体に適したサイズのパラシュートを選ぶ必要があります。
その他、パラシュートを開けば全て大丈夫か?と言いますと
・機体の重量にもよりますが、飛行高度20m以内では完璧にパラシュートが開かなく、効果がでない事もあります。
・風に流される事も考えて下さい。風速が強ければ、落下地点はパラシュート開口時点から距離が伸びます。落下場所によっては開口するより、その時点で垂直に落とした方が良い場合もあります。
・降下途中に電線がある・電車・人・道路など、風に流され、降下経路や着地場所が危険であれば、その場で墜落させる選択も必要という事です。
下記、エンルートパラシュートーシステムの動画です。
結果、飛行中に何かの障害でドローンが故障し、急降下で落下することで地上での大参事につながらないよう、操縦士またはパラシュート装置を起動する方は、その場の環境・状況を的確に判断する事が重要です。
今後、パラシュートは落下時での衝撃を和らげる事ができる、損傷を最低限で止める安全装着品として活躍の場が広がるでしょう。