2018年
♪新年あけましておめでとうございます♪
11月~12月はドローン飛行での実証実験が立て続けにあり、ほぼ出張ばかりの生活でした。
昨年はドローンが注目され始めると同時に、事故もクローズUPされるようになりました。国交省・自治体など各行政の動きも厳しくなり、規制も強化されるようになって来ております。
そこで、今回は事故が起きた際、事故調査に必要なデータ収集を行いますが、画像・映像以外に、操縦士の操作・機体ディバイス状況などの確認方法をご紹介させて頂きます。
例えば、飛行機であればブラックボックスを回収し分析します。
ドローンは?と言うと
機体に搭載されているフライトコントローラーから、ログデータを回収・解析する事で、飛行時の状況を把握する事が出来ます。
しかし、ドローンの中でも、使用しているフライトコントローラーによっては、即時に分析出来ない物もあります。
産業用として使用する機体は、その辺りも考慮して機体を選択されると良いでしょう。
他にも、テレメトリー装置など使用していれば、PCからテレメトリーデーターを保存する事もできる為、機体紛失時などデータ回収が出来ない場合でも分析する事も可能です。
今回は、ミッションプランナーでの解析方法の一部をご紹介させて頂きます。
■ログデータの取得
機体のフラコンからSDカードを抜き取る。
又は、USBケーブルをつないで取得します。
MPの「フライトデータ」ページから、「データフラッシュログ」⇒「データフラッシュログをMavlinkでダウンロード」を選択します。
■ログデータ取得
ログファイルデータが出て来ます。
必要なファイルを選択しダウンロードします。
■自動解析
ダウンロードしたファイルに「自動解析」をクリックすると、機体状況を簡易的に確認する事ができます。
状態が良ければ「GOOD」と表示され、何かある場合は「ERR」「CRASH」など表示されます。
まず、これを見てどこから調査するからの指標にします。
■グラフ化
「ログのレビュー」でファイル選択し、「NONE」⇒「Mechanical Failure」を選択すると機体・操縦モードなど表示されます。
ここで、操縦士がプロポのスティックをどのように操作したか、機体の高度・姿勢・モーター出力・機体の振動など、調べる事が出来ます。
■MAP化(飛行軌跡表示)
「MAPを表示」をクリックすると、飛行の軌跡が出て来ます。
上空から見た機体の動きをみる事ができるので、どのように機体が飛行されたかを一目で把握する事が出来ます。
■例)GPS状態確認
画面下表の「FMT」クリック⇒「Name」クリック⇒「FMT」右のレ⇒「GPS」を選択⇒「Filter」クリック
「GPS」データが表示されます。
NSatsの捕捉数が8以上やHDopが2以下であったかなど、正常値であったかを確認する事が出来ます。
その数字が規定値以外であれば、GPSロストになっていたなど、状況把握する事ができます。
■例)衝突など(バイブレーションを確認する)
グラフの右側に激しく上下している事がわかると思います。
これは何かに衝突したか、落下した際の振動など、事故が起きた状況を確認する事ができます。
このように、ミッションプランナーでは飛行状況を分析する事が出来ます。
事故が起きた際は、操縦士も気が動転し、何をしたか良く覚えてなく、無意識でプロポで違った操縦をしてしまったり、何もできずボーっと固まってしまう方もいらっしゃいます。
また、操縦士が原因でなく、機体の不具合で事故が起きる事もあります。
それらを証拠として、検出できるツールは今後私たちを守る上でも、必要なツールとなって行くでしょう。
これらの調べ方は、AudiPilotのHPにも掲載されています。
ご参考に。
■ミッションプランナー分析方法