Q106:福島ロボットテストフィールド
平成30年度に向け、福島県が整備する「福島ロボットテストフィールド」の開発現場の視察に行って来ました。
こちらの場所は、震災・原発事故によって失われた浜通りの産業・雇用を回復する為(福島イノベーションコースト構想より)
1)廃炉やロボット技術に関連する研究開発
2)エネルギー関連産業の集積
3)先端技術を活用した農林水産業の再生
4)未来を担う人材の育成強化
これらを通じて新たな産業・雇用を創出し、住民が安心して帰還し、働けるよう、浜通りの再生に取り組んで行こうと、国の財政支援のもとで「ロボットテストフィールド」及び「国際産学官庁共同利用施設(ロボット)」の整備が進行しています。
建設場所は鉄塔の左、西側に向け、約 1327m×464mと南相馬市復興工業団地予定地に建設中です。
広い敷地で南相馬市中心街より車で10分と生活インフラが揃う市街地からも近接で、海外の同規模の試験施設(Q107で紹介)に比べても良好な立地でした。
主な施設は
①無人航空機エリア
緩衝ネット付飛行場・落下措置、衝突回避、非常時着陸、物件落下などの特殊飛行場など
②インフラ点検・災害対応エリア
トンネル、橋梁、道路、市街地など、亀裂、陥没、瓦礫、土砂崩落道路など多様な障害を設置
③水中水上ロボットエリア
水没市街地、屋外大型水槽、屋内水流付大深度水槽、濁度調整水槽など
④開発基盤エリア
基礎的な計測装置・耐環境試験装置・電波暗室・防爆試験など特殊計測装置など
余は、ロボットを開発する段階で事前にこちらのロボットテストフィールドを使用し、様々な実験検証をする事で、更に精度の高い研究開発が出来る施設が出来るという事です。
ドローンであれば、耐風試験なども開発基盤エリア内で試験も出来ますし、長距離飛行テストも可能なように、約13kmの飛行コースも南相馬市~浪江町までつなぐ飛行航路も設置してあります。
今後ロボットなど産業機の開発基盤を検討されている方々は、南相馬市に事務所を構える事で生産性も良くなりますし、滞在型の研究室・オフィス・TV会議室・宿泊施設・整備格納庫も賃貸で借りる事が出来る施設も検討されているという事ですので、こちらを拠点にするのも良いと思います。
詳細は下記記載されています。
■福島県ロボットテストフィールド
尚、平成30年に向け開発段階中ではありますが、一部試験が出来る場所も既にありますので、企業や大学など研究試験を行いたい方は、直接、福島県へ問い合わせをしても良いそうです。
南相馬市へ訪れた際も、人口も戻っており活性化の勢いも感じました。
今後、このテストフィールドは世界からも注目される立派な施設になると思います。
問合せ先
■福島県ロボット産業推進室
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/32021f/