Q83:赤外線って何?
私は、やっと赤外線について何かという疑問を
解決させてくれる方と出会う事が出来ました。
実は、ドローンでビジネスを先に考えたのが
ドローンと赤外線カメラを使った調査関連のビジネスモデルでした。
しかし、赤外線自体が何かも知らずに
ドローンに赤外線搭載した機体を購入(約50万前後)しても
使い切れない。
このまま購入するは今は早いと思い
色々な所で赤外線セミナーがあれば参加し
赤外線で何が出来るのか調べて来ました。
しかし、どうも自分が納得できる話が聴けなく
結果、赤外線でソーラーパネルの点検ビジネス良いですよ~
で終わってしまった。
それだけか!もっと根っこの所を私は知りたいのだ!赤外線って何ぞや!
そこから知らないと日本でのビジネスは成立しないだろと
数カ月途方に暮れていました。
そして、また赤外線のセミナー案内
今回も、また中身のない話聞かされるんだろうな~と思いながら、参加。
そしたら、等々出会ったのです。これぞ私が聴きたかった話!
今回、その内容を一部ご紹介致します。
同じ事を考えている方のご参考になればと思います。
講義してくれた方
■ケイプラス株式会社
菊地孝様
日本のサーモグラフィー会社に勤務され
今は赤外線サーモグラフィーなど、様々な非破壊検査技術をベースに
建築土木構造物をより良い状態で維持し
より安全で快適な社会構築が出来る様、取組されている方です。
①赤外線とは
電磁波の波長の名称
人の目で見えるのは「可視光線」と言い、赤・黄・青など色で
物体を見る事が出来ますが、その隣り合わせの電磁波である
「赤外線」や「紫外線」は目で見る事ができません。
そして、「赤外線」には3つ
近赤外線・中赤外線・遠赤外線と分割され
何を見るかでカメラの種類も変わるそうです。
詳しい内容は電磁波の種類のチャートを見て下さい。
こちらは私がネットで分かり易い資料を見つけ添付した物です。
基本菊池様が話をされている内容と同じです。
■電磁波の波長と名称
可視光線・赤外線の位置づけがわかる資料となっています。
因みに、可視光線は赤が人の見えなくなるギリギリの場所だから
隣の電磁波は赤外線と呼ぶそうです。
その反対波長の短い方は紫が人の見えなくなるギリギリの場所だから、紫外線というそうです。
なるほど~赤と紫の意味を始めて知りました。
そして、赤外線を見る事が出来る赤外線サーモグラフィーを
開発する事によって目で見えない赤外線を見る事が
出来るようになったのは約30年前位。
当時は、赤外線サーモグラフィーも約1500万円した物が
今では数十万で購入でき、尚且つドローンに搭載して上空から人の目で見えない物を見れるという事で
下記内容がドローン&赤外線カメラで提案されている
ビジネスモデルだそうです。
①夜の人や動物の探索
暗闇でも人・動物が発する赤外線で居場所を確認出来る
②太陽光パネルの点検
ホットスポットの故障点検・解析
③建物などの壁面調査
老朽化による壁面内部の状態確認 等
しかし、これだけでビジネスとしてどう成立するのか?
そこが課題だと、更に深い話をして下さいました。
①は実際ビジネスとしては成立するそうです。
しかし、②③は赤外線の特徴を知らないと、間違った調査報告を出す事になりかねないそうです。
赤外線の特徴
・構造物診断
劣化箇所が温度差として赤く表示されます。
しかし、剥離が起きているのか・真空があってそこに熱がたまっているのか・材質の違い・塗料は何を塗っているのか・・など、温度は色々な状況下で変わる為、温度差だけで判断するのは難しい。
・赤外線も可視光線と同じように反射します。
熱があると判断しても、実はそこに物体は無く、物体の反射物に反応しただけとなっている。
・アルミ板が熱い
アルミ板の個所が温度が高いと思ったら、ハロゲンランプが反射している箇所のみかけの温度だったとか・・
・太陽光パネル
赤く温度が高い・・しかし、屋外は何が落ちているかわからない落ち葉?鳥の糞?。実際その場に行かないと、わからない事も沢山ある。
・赤外線はガラスを通過しない。
目で見る可視光線は、ガラス越しに見える物体を見る事は出来ますが、赤外線サーモグラフィーではその物体が見えません。ガラス越しの物体の調査は難しい。
など
何が言いたいかと言うと
温度を持っていると全てが異常という事ではない。
あらゆるものは電磁波を放射しています。
人も遠赤外線を放射している。建物も植物も赤外線を放射している。
それが、何かという事まで判断できる対策も必要になる。
という事で、赤外線サーモグラフィーで調査する際は
色々と実証実験する必要がこれかもあるという事がわかりました。
医学界でもエビデンスが重要ですが
ドローン業界も証拠・根拠を探っていかないと行けない時点だという事で
まだまだ時間が掛るビジネスだという事がわかりました。
ケイプラスの菊地様、有難うございました。