Q114:風速を調べる?
ドローンを飛行させる場合、まずは天気が気になります。
先日、飛行練習で天気は晴れだったので
操縦する気満々で行った所、その場所は海に近く開けた場所だったのですが
何と朝から風が強く、体に感じる風も増々強くなり体が押される勢いでした。
そこで、風速計で測定した所、何と13m/s!これは飛行は諦めるしかない。
あ~あ、当たり前の話ですが、雨ばかり気にするのではなく、きちんと風も確認しないとダメですよね(笑)
基本、平均風速7m/s以内を基本とし飛行しています。
5m/sでも少し強めなので、飛行させる機体の種類で決めて判断します。
そこで、またまた先輩に教えて頂いた風速アプリです。
このアプリの面白い所は、場所を指定して検索できる為
飛行場所の風速を計測できるのですが、高度設定も出来るんです。
勿論、高度が上がれば上がるほど風速は強くなる為
100m上空を飛行させる場合の目安にもなります。
尚、通常風速の単位はm/s(秒速)ですが、国際的にはノット(kt)を使用している為、こちらのアプリはkt表示されています。
ktとm/sの見方は、後ほどご説明させて頂きます「風に関する用語」を参考にして下さい。
■Windytv,wind forecast
その後は場所を変え、少し内陸地へ移動し木に囲まれた場所へ変更したら、風速も2~3m/sとあの風は何だったのかと、安心して飛行練習出来ました。
風向き・風速は、場所を変えるだけでも違います。
もし場所を変更してもよい条件でしたら、風が強くて諦める前に少し飛行場所を変えるのもお勧めです。
あと、通常昼過ぎから風が出て来ます。早朝から飛行が出来るようでしたら午前中がお勧めです。
太陽が昇り地上で温められた空気が上空に昇り、昼過ぎから風が発生し易くなるからです。
なお、ドローンを操縦する際は風による落下事故も多い為、山の風・海の風・ビル風など、風の特徴を勉強しておく事も重要です。
下記、気象庁から風に関する用語集があります。
ご参考に。
風に関する用語
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kaze.html
Q113:国土地理院って何?
国土地理院って聞くと測量?空中写真?など
ドローンに関わるまでは、全く縁のない機関でしたが
ドローンを飛行させる為には、下記の目的で必要になって来ます。
■飛行させる時人口集中地区と空港周辺(進入表面等)
・DID地区(人口集中地区)を調べる
・空港周辺(侵入表面等)を調べる
■申請書を作成する時・自動航行を事前設定する時
・座標を調べる
・標高を調べる
など、飛行可能場所の確認・飛行申請の飛行場所記入・自動航行設定時などに
必要となる情報を提供して下さってます。
今回は、その場所の探し方など簡単にご説明します。
①国土交通省ドローン関連に表記されています
https://maps.gsi.go.jp/#5/35.362222/138.731389/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0t0z0r0f0&d=vl
②留意事項を確認し、OKをクリック
③DID地区(赤色)空港侵入表面(緑色)が表示されます。
これで飛行可能場所を確認出来ます。
また、詳しい場所の設定は、左上の地理院地図(電子国土Web)の欄に、地域名・住所・座標など入れると、その場所へ地図が移動されます。
④画面の表示は選べます。
写真の方がより分かりやすいという方は、左上の表、「ベースマップ」をクリックし、「写真」を選択して下さい。
よりリアルなGoogleMap的な画面に変わります。
⑤座標・高度を知りたい場合は、その場所を右クリックして下さい。
画面左下に、住所・北緯・統計・標高が表示されます。
飛行申請時は、その情報を記載して提示します。
このMAPはよく使う為、登録しておくと便利です。
Q112:150m以上飛行の場合
150m以上の飛行をする場合の申請の流れと申請方法を明記させて頂きます。
昨年の暮れから先月と150m以上の飛行申請が立て続けに入り
空港への連絡先を国交省のHPから探し出すのに時間が掛かり
いつか簡潔にクリックして探しだせるページを作りたく、やっと出来ました♪
150m以上の高さの空域で飛行させる場合は、包括申請をしていても
その前に、重要な事は空港関連へ連絡し、申請許可を頂く事です。
国交省への許可申請の前に「地上等から150m以上の高さの空域を管轄する管制機関」
へ確認をおこないます。
飛行させる場所によって、申請先の空港事務所が違います。
知らない人は、国交省へ1か月前に申請すれば良いと後回しにしていると
実はその前に管制機関へ連絡し、調整後、空港事務所へ書類を提出し、そこで国交省へ提出できるので、1カ月以上前から申請手続きが必要だったと、焦る事があります。
実は、それは私~(汗)
それも、すぐ許可がおりるかというと、甘くはありませんでした。
なんと!!空港も許可が出るまで、1カ月かかるというじゃありませんか
年末年始を挟んだ時は、マジやばかったです。
皆さんはそうならないように。参考にして下さい。
申請の流れ
A:管制機関との調整
↓
B:空港事務所へ許可申請書提出
↓
【空港関連】
①管轄の空港事務所への申請書を作成します。
記載事例
http://www.mlit.go.jp/common/001121910.pdf
添付資料①のその他記載事項に、各関連機関とのやり取りを記載する箇所があります。
下記の流れで確認をし、最終申請書を完成させます。
②飛行させる空域を管轄する機関の連絡先の確認
http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000004.html
※沢山記載されていますが、150m以上は下の方に記載されています。
自分が飛行させる区域が民間訓練試験空域(訓練空域)のエリア内か確認をし
エリア内の場合は記載されている管制機関と調整をします。
まず、電話をし管制機関も内容がわからないと調整は出来ないので
①の空港事務所へ送る許可申請書のPDFをメールで送り、内容確認して頂きます。
その結果を①申請書に記載します。
③飛行区域の空港事務所へ許可申請書提出
空港事務所連絡先
http://www.mlit.go.jp/common/001110211.pdf
電話連絡後、メールで申請書を送って下さい。
内容を確認し、その他関連空港・管制官など追加事項が必要であれば
都度指示してくれます。
どちらの空港も関連機関もそうでしたが、皆さん丁寧に教えて下さいました。
④最終、①の空港事務所へ申請書を提出
これまでの、確認事項を記載し、メールで修正が無い事を確認できたら
原本を空港事務所へお送りします。
【国交省へ申請】
⑤国交省へ申請書確認メールをし、最終調整が出来た段階で、原本をお送りします。
国交省へのその他連絡事項欄に、日時・担当者・進捗状況を記載
記載事項は、空港事務所へ提出した資料とほぼ同じです。
宛先を変える位だったかな。
➅空港事務所と国交省から2通の許可承認を頂く
【飛行する時】
申請時に各関連管制官から指示があれば、飛行させる1時間前に飛行許可の電話連絡・飛行終了後、電話連絡をして終了。
これで、一通りの流れです。
思った以上に業務が多く、相当時間を要しました。
では、それ以外のポイント記載します。
*記載時の注意事項
飛行経路MAP
緯度・高度を記入しますが、Google Mapは、若干日本ではズレている為、
必ず国土地理院から選定した、緯度・経度・海抜高度を記載して下さい。
× Google Map
*150m以上飛行が出来る機体条件
ライト装着等、安全飛行ができる機体仕様記載
※国交省の資料の一部を省略できる機体は記載不要です。
http://www.mlit.go.jp/common/001113194.pdf
今まで、いくつか150m以外や空港等の周辺の進入区域の申請もしてきましたが
民間訓練試験空域(山岳地帯)がある場所は、無人航空機を飛行させるのに細心の注意が必要でした。
飛行当日の電話連絡先も3件あるなど大変。
150m以上は、飛行機などのニアミスなど発生しやすいので
緊急性など重要案件以外は飛行させないのが一番ですね。
申請業務も大変ですよ~
Q111:農薬散布の練習
只今、農薬散布のお手伝いの為、修行中の私です。
農薬散布と言っても、現実は足場も悪く薬が自分にも掛ってくるので
楽な仕事ではないと思います。
特に夏の炎天下では、長袖・長ズボン・長靴・ゴーグル・ヘルメット・手袋と蒸し風呂状態!体力が持つか分かりません・・・
今の内から経験者の方々から話を伺い実際の大変さを知り、安全で確実な操縦が出来るよう練習が必要!
私は農業を知らないので、農水協の認定試験を受け、座学・実践と学ばさせて頂きました。
現場経験者から話を伺うと、圃場は泥るみ、離着陸場所も狭かったり、勾配差があったり、電線は近くにあるなど、環境は決して良くなく、現実は厳しい~と、実感が湧いて来ます。
また、近隣畑に散布してしまったり、車にかけてしまい、補償問題が起きたり、ラジヘリでも事故が起き、人が亡くなっているという話も伺い緊張感は高まるばかり。
まず、田んぼ一反20m×50mですので、その範囲を正確に散布する必要があります。
横風が吹いていれば、落下散布剤の場所を想定して、飛行ラインを決めます。
高度が高すぎても、散布幅が広がってしまうので、散布幅4mに適量を撒ける高度2~3mを維持して飛行させます。
また、操縦者に向かって散布すると農薬が掛かってしまう為、操縦者の手前は先に枕地散布といって、横に飛行させ、縦ラインの手前停止地点まで散布させてから、飛行させます。その辺りは、農水協の座学・実践で学びます。
農薬散布の練習をするためには、物件投下になる為、飛行申請は必要です。
練習の場合は、水なので危険物の申請は必要ありませんが、農薬を使う場合はそちらの申請も必要ですが、農薬は高いので練習で使う人はいないと思いますが・・
今回、イケメン同期君と練習(^^♪
いきなり、圃場はレベル高いので、まずは平坦な所で飛行練習。
その模様を動画で撮影しましたのでお伝えします。
飛行させると散布剤が出っぱなしだったり、高度が高くなったりと
ヘタッピですが、初心者レベルを楽しんでいただけたらと思います。
特に最後は笑えます。まだプロポのディスアーム(完全ストップ)が上手く出来ず、スロットルで下まで下げるのですが、エルロンが入る癖があり、ちょっとドキッとです。
約7分ありますがノーカットです。皆さんも自分が操縦している気分で見て頂ければと思います。
内容
・離陸
・縦に30m飛行散布⇒左に4m移動(移動時は散布ストップ)⇒縦に30m飛行散布⇒左に4m移動を繰り返し練習
・着陸
※私も一緒に飛行ラインを確認する為、まず自分が定位置に移動してから、機体を正面に移動させ、直線ラインに飛行させます。
因みに、撮影はMarvickです。私の飛行練習よりMarvickの映像の良さと撮影操縦者の上手さに惚れてしまいます。
では、御覧下さい。
今年の夏は「田んぼガール?」デビューするぞ~
Q110:Pixhawkって何?
皆様、こんにちは。
日々、多忙さが増しドローンが注目・期待されている事を目の当たりにしている今日この頃です。
ブログ更新の優先順位が低くなってしまってますが(汗)随時お伝えして行きたいと思いますので宜しくお願いします。
今回は、前回の機体製作に続き、ドローンの中枢部でもあるフライトコトローラーの仕組みついて、分かりやすい図がありましたのでご紹介させて頂きます。
フライトコントローラーには何社かあります。
DJIならNaza。3DロボティクスならPixhawkと・・・
Nazaは安定飛行がしやすく操縦もし易いとDJIで販売など人気のフライトコントローラーです。
また、PixhawkはArduPilot系開発者と3Dロボティクス社が生産・販売など、海外でも人気のあるフライトコントローラーです。
確かに、Nazaの方が簡単に操縦ができるので好きです。
Pixhawkは、産業用など新たな開発・進化させていく機体には無限の可能性があり、こちらも好きです。
Pixhawkは、ドローン用フライトコントローラーに良く利用され、F4シリーズのプロフェッサーを使用してる為、制御コマンドなど演算を早く処理できる為、高性能となっています。
F4/F3/F2/F1とあり、数字が大きい方が高機能と言われているそうです。
また、加速度センサー・ジャイロセンサー・方位センサー・気圧センサーも搭載しています。
日々情報が進化している為、専門的な知識がある人や新規開発など、新たな技術を取り入れたい方々に適していると思います。
私には、まだ難しすぎて理解するにはまだ時間が掛かりそうですが
今回は、Pixhawkの配線マトリクスがありましたので添付します。
ドローンがどのようにして飛ぶのか、配線経路・仕組みがわかって面白いですよ。
因みに、フライトコントローラーとは・・
「センサーから情報を得たり、モーターなどの駆動部への命令を伝達」するなど
頭脳的な役割をしています。
これらは、随時更新され、新ヴァージョンをインストールして使用していきます。
但し、新しいファームは何かしら異常が発見されたりするケースもある為、私たちはPixhawkでも安全が確認できるまでは、新ファームに更新しないようにしています。
Nazaはインストール更新後、過去ヴァージョンは使用できなくなるなど、新ファームウェアーで対応しないといけない為、担当者は色々苦労をしているそうです。
フラコンでもそれぞれ特徴があるので、使用機体・ニーズにあった物を選択するのがベストかも知れませんね。
Q109:産業用ドローンを作る
ドローンを飛行させているとフレームが折れたり、プロペラを損傷したりと、破損は付き物です。
その場で修理出来ない事もありますが、軽い損傷であれば、その場で修理する事で再飛行させる事も出来ます。
やはりドローンは空飛ぶ物体=ぶつかる=落ちる=壊れる
そして、いつも感じるのが、私も修理が出来れば・・・
そこで、社内の製造部の方に簡単な修理の仕方で良いので教えて欲しいと言った所
それなら、一機作ってみれば良いよ!
え~マジですか!嬉しい!!!!
確かに、一からドローン製作すれば、ESCとモーターの組合せや、回線経路も理解する事も出来、ドローンの仕組みやパーツの理解に役立つ。
そして、ドライバー&ネジで直す事も出来る。
という事で、早速ZION PG390を作っちゃいました!
ZION PG390は、プロペラガードがついており、産業機ドローンを操縦する際の飛行練習でよく使われる機体です。
簡単に製作の流れを説明します。
①機体の部品を揃える
Pixhawk・GPSアンテナ・テレメトリー・アンプ・電圧センサー・マウントホルダー・LED・モーター・プレート・スペーサー・クランプ・アームー・ネジ・ナット等
必要部品をまず揃えます。
②頭脳・心臓部を組立てる
私は、難しく時間が一番かかりそうな部分から製作をスタートしました。
PG390のフライトコントローラはPixhawkを使用している為、アンプ・テレメトリー・ブザーなど、回線をつなぐ所からスタートしました。
プロポの受信機もプレートに両面テープで固定。機体と送信機がこれで繋がっているんだ~と理解が深まりました。
③骨組みを作る
機体の骨組みを作ります。主に、フレーム・アームという外部装備の場所で、モーターなどを取付けます。
④各パーツを組立てる
③に②を取り付けます。配線コードは外に出ないように、綺麗に揃え中央のプレートの中に収めたり、アームに綺麗に添わせ、結束バンドで固定します。
⑥動作確認
バッテリーを繋げ、動作確認をします。
しかし、ここでモーターの配置場所を間違え、再度付け直し(汗)
モーターは回転の向きが違う為、フライトコントローラーやアンプの方向をきちんと確認し、モーター回転の向きが合うように注意しましょう。
⑦キャリブレーションを行う
機体が完成したら、方位センサー(コンパス)に位置情報を記憶させます。
PCを立上げ、ミッションプランナーでキャリブレーション設定を行い、私は機体を持ちながらクルクル。
⑧飛行テスト
さー、ここで本当に機体が飛ぶのか!飛行テスト。
はい。無事飛びました。
➈完成
結果、1日で作れました。
次回はQC730?にチャレンジ!
Q108:Smart Eyeglassって何?
先日、飛行テストで某会社様から
SONY Smart Eyeglass(透過式メガネ型ウェラブル端末)を
ドローン操縦時に使用できないかと提案がありました。
既に、他社からも似たような商品が販売されているのは知っていたのですが
今回はSONY製を着用してみました。
掛け心地は普通の眼鏡と比べても違和感がなく、重量77gと軽量で装着力はとても良かったです。
両目で表示されている文字をみるのですが、緑色のホログラムで飛行高度・速度・バッテリー残量など、みる事ができます。
やや、背景が濃い色の場合は良く見えるのですが、ドローンを操縦する際は、空を見上げる事が多く、背景が白・青だと若干見えづらく感じ、文字の色も緑色なので、もう少し調整は必要だと感じました。
但し、こちらの商品は網膜に直接レーザーを当てて浮かび上がらせるのでなく、眼鏡に移った映像をみる為、目にも優しいと思います。
視線は大きく変える必要はない為、改良を加えれば今後可能性はあると思います。
ハンズフリーで情報が見えるのは、魅力的です。
下記、商品の紹介HPです。
ポイント(一部抜粋)
・ソニー独自のホログラム光学技術により、視野を遮るハーフミラーを使わず、85%の高い透過性を持った厚さ3.0mmの薄型レンズを実現。
・単色表示のためカラーよりも低消費電力でありながら輝度が高く(最大1,000cd/m2)
・両眼表示により様々な環境でもテキストが読みやすく視認性の高い表示が可能。
・無線接続した本機とPCなど相互にセンシングデータや画像データなど情報をやりとりすることにより、多彩な活用シーンが可能
・カメラ未使用時:連続使用で約150分 等
ドローンを取り巻く新アイテムがどんどん発明される事は良い事ですね。
Sony Smart Eyeglass Developer Edition
http://developer.sonymobile.com/ja/smarteyeglass/
装着してみるとこんな感じです。