ドローン操縦士になるための100の質問(産業編)

これからドローン操縦士を目指すドローンジョこと(ドローン女子)HIROMIの日記です。

Q104:気象予報

ドローンの弱点は雨と風です。

 

全天候型ドローンも一部開発されていますが、基本多くのドローンは雨や強風では殆どが作業中止・延期となります。

 

先日も数社で実証実験する為、週間天気予報をみていたのですが、どうも雨予想(><)

 

降雨時間によっては、作業スケジュールを再調整し、降る前に検証を終わらせられるかなども検討したのですが最終判断は私に任すと言われ(*0*)

 

え~マジですか~って一気に責任重く(--;)

社内だけなら、あれ~雨降らなかったですね~って(^^;)

笑って流せるのですが、社外の方にはそうは行きません。

 

前日判断でも良いですよって言われたのですが、出来れば1日でも早い方がホテルのキャンセルや他の仕事を入れるなど出来るじゃないですか。。。

と悩んでいたら・・・・

 

ドローン操縦士の先輩から、この気象予報情報を見ると良いよと神の声が!

 

ラジコン仲間では知られているそうなのですが、始めて見て感動しました。

何と広域であれば264時間(11日先)の気象予報が見れるんです♪

詳細は39時間前となりますが、どちらも雨量・雲量・気温・風速など、詳細に掲載されています。

 

それに、この何がスゴイかっていうと、スーパーコンピューター使っているんですよ。

 

ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、その気象予報のサイトご紹介致します。

 

■GPV気象予報

GPVとは気象庁や米国海洋大気局等の気象予測モデルをスーパーコンピュータで計算した予測値を指します。

weather-gpv.info

 

 

その後も大活躍です。

先輩有難うございま~す♪

 

 

 

 

 

Q103:NEDOって何?

Q101~102でも出て来ましたNEDOについてご説明したいと思います。

 

NEDO

http://www.nedo.go.jp/

 NEDO=国際研究開発法人新エネルギー産業技術総合開発機構

(New Energy and Industrial Technology Development Organization)

1980年10月1日、日本政府下の主体となる新エネルギー開発機構として設立されました。1988年5月に施行された、”産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律”に基づき、NEDOの義務は産業技術に関する研究と開発にまで拡張され、その呼称は1988年10月に現在のものに変更されました。2003年、NEDO独立行政法人として再設立され、2015年には国立研究開発法人に名称が変更されました。

NEDOは、非営利の政府機関であり、新エネルギー(太陽光、風力、バイオ、地熱、その他全て)、燃料電池、水素技術、スマートグリッド、及びエネルギー関連技術といった、石油に代わる新しい研究と開発の促進に貢献しています。 

 

以上のように目的は「産業技術に関する研究と開発」と、各分野で活躍されている企業が、目的を達成するためにそれぞれの強みを活かした分野を他社と共同で研究開発するという、日本を代表するコラボレーション的な産業技術開発で、先鋭のメンバーが集められ定期的にMTGを行い、現場検証し実用化につなげるという取組を行っています。

 

その中で、無人航空機(ドローン)は、空中活動ができ、今まで人が侵入できない場所や有人飛行で危険性が高い場所(活火山の山頂上空など)での作業をドローンで行うことが出来るのではと、今注目を浴びています。

 

企業同士がそれぞれの強みを活かし研究開発し、最終的に実用化できる技術を開発すると日本を代表する研究機関でもあるんですね。

 

現状、あらたな研究開発も行われてますので数年後は更に精度の高いドローンが生まれているのでしょう。

  

平成28年度は現在進行中ですが、平成27年度の取組をまとめた資料が経産省から報告されていますので参考にご覧ください。

 

[資料]NEDOプロジェクトの実施状況について

平成27.3.19 経済産業省

http://www.mlit.go.jp/common/001083768.pdf#search=%27%E5%9B%BD%E5%9C%9F%E4%BA%A4%E9%80%9A%E7%9C%81+NEDO%27

 

 

Q102:雲仙普賢岳 現場検証(後半)

Q101の続きです。

 

次はドローンに吊り下げたサンプリングデバイスを遠隔地から土石採取を行う検証です。

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機体は、エンルートZionCH940を使用。

バイスを目的地まで運ぶという任務です。

全天候型ヘキサコプター(雨天使用可)

最大ペイロード6kgとハイパワーモーターを採用している為

物流機能などにも適した機体です。

 

手前にある4つの装置は、土砂サンプリングデバイスや水の浸透率研究の為の水の投下装置など計測する為の機器です。

回収された土砂は粒子を分析し、土石流の災害を予測可能にする事が出来ます。

 

自然災害を止める事は出来ませんが、早期発見する事で被害を軽減する事ができると現場検証を行っています。

 

右側のUGB(Unmanned Ground Vehicle 無人地上車両) は、ドローンで人が侵入出来ない立入制限区域内へ輸送され、着陸した地点から無線で移動・活動し、与えられた任務を遂行するという機械です。

まるで、火星で活動しているような光景でした。

 

バイスの開発は東北大学様とフィールドプロ㈱様が担当されました。

 

内容

③遠隔土石サンプリング技術の研究開発

④遠隔含水率・透水性の計測技術の研究開発

 

流れ

・カメラを取り付けたドローンで立入制限区域内の状況を把握し

バイスを運び込む場所を決定する。

  ↓

・立入制限区域外の安全な地点から、デバイスをドローンに吊り下げ、目的地まで運ぶ

  ↓

・土石採取が終了した時間にドローンを再飛行させ、デバイスの回収を行い離陸地点に戻る

  ↓

・採取サンプルを分析し、土石流予測に使用する

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わかりますか~

ドローンでUGVを運んでいる写真です。

安定した状態で安全に運搬されていました。

感動しました~(*0*)~

 

折り返し時は、急に吹きおろしの風でドローンが下に押される光景もありましたが、冷静にドローン操縦士はその時点で手動に切り替え、安全な高度に戻し手動で着陸させました。

 

ドローン操縦士は改めて、冷静な判断と操縦技術以外にも関連する装置・自然環境などの知識・予測も必要。

そして、ドローンを飛行させる場所は人が侵入出来ないような場所も多い為、環境は決して良いとは言えません。

よって、健康・体力が必要だという事も改めて認識させられました。

 

私は、長崎空港への飛行開始終了連絡や白いバンを走らせながらドローン・機材運搬業務など、操縦以外にもやる事が沢山ありお手伝いさせて頂きました(^^)

 

尚、これらの取組はNEDOよりニュースリリースされています。

http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100677.html

ご参考に。

Q101:雲仙普賢岳 現場検証(前半)

新年明けましておめでとうございます。

本年もどうぞ宜しくお願い致します。

 

今年から「ドローン操縦士になるための100の質問(産業編)」としてスタート致します。

 

今年の第一弾は、昨年九州の雲仙普賢岳でドローンによる現場検証に参加して来ましたのでご報告させて頂きます。

 

内容「土石流災害予測シュミレーション実証実験」です。

 

①ドローンによる地形データの収集・溶岩ドーム調査

②衛星回線によるドローン映像を防災室に配信

③遠隔土石サンプリング技術の研究開発

④遠隔含水率・透水性の計測技術の研究開発

 

現在、日本での活火山は約110と言われています。

 

いつ起こり得る土石流災害を事前に予測可能する事で人災をゼロにする。国土交通省始め様々な研究が行われていますが

今回、国際航業㈱・東北大学・㈱エンルートがNEDOの委託を受け、火山地域の災害調査を行うロボット技術開発を実用化する事を目的に行って来ました。

 

場所は雲仙普賢岳

 

今でも鮮明に記憶に残っていますが25年前に起きました雲仙普賢岳の土石流が発生した場所での検証でした。

現在は噴火活動は終息されていますが、雲仙復興事務所でも監視しており、安全対策含め事前説明会を受けての検証となりました。

 

まず、①ドローンによる三次元地形データの収集です。

 

飛行場所は頂上から約3km離れた安全地区場所からの着陸となります。

しかし、皆ヘルメットをかぶり、車も万が一何かあった場合は直ぐ避難出来る様、車の停車の向きは避難する進行方向側に停車するなど、安全危機管理も徹底された中での検証でした。

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右奥が雲仙普賢岳です。

ドローン操縦士達は、機体を準備しながら、自動航行のルート確認・画像伝送装置・無線状態の確認・アンテナ設置など万全対策で準備を進めます。

フライトは多様なコマンドをプログラムする事が出来るMissionPlannerを使用。

 

この日は天候も良く、頂上付近も目視で良くみえました。

頂上には溶岩ドームもあり、ドローンで頂上付近まで飛行させ、現在の状態を画像で取得してくるという任務もありました。

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ドローンはエンルートのZionQC730を使用。

この機体は最大飛行時間40分。最大飛行距離は30km。最高速度は72km/h。高解像度のカメラを搭載し、リチウムポリマー電池を搭載。

画像データを取得します。

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その後、収集した画像データの三次元モデル化は国際航業様が担当されます。

飛行高度・作業時間によって、三次元地形モデルのソフトウエアの作業時間は30分~90分と変わりますが、災害対応には早急なデータ収集を必要とする為、いくつかのパターンを検証し実践的な運用を想定したデータを集め、今後の活用に期待できる検証が出来ました。

 

②衛星回線によるドローン映像を防災室に配信

これらの検証実験の模様は、雲仙復興事務所(防災室)でも放送され

普賢岳山頂の溶岩ドームや山腹のガリーの状態をドローンの映像を衛星通信装置(Ku-SATⅡ)を使用しリアルタイムに情報配信できた事も確認できました。

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では、次回は③④土石サンプリングデバイス装置運搬に関する報告です。

 

 

 

 

Q100:ドローン操縦士になるための100の質問

このブログをスタートし8カ月経ちました。

そして、等々100回を迎える事が出来ました~(^^)~パチパチパチ(祝)

 

当初は100回も質問があるの?

100回迎えた時はドローン操縦士になっているの?

 

スタート時は全く想像もつかず

質問が100になる前にドローンは自分には合わない?

可能性はないと断念して途中で止める? 

又は

可能性がありすぎて気づいたら100まで行っているの? 

何もわからない状態でスタートしました。

 

結果、目の前に起きている事・リアルに自分が体験した事など、掲載し続けてたら100回まで来てしまいました。

 

そして、結果ドローン操縦士になったの?と言うと

・・・答えは「NO」かな。

 

操縦は出来るようになりました。

しかし、これで操縦士になったとは自分では思っておらず

真のドローン操縦士になる為には、もっとドローンの事を知り、現場を知り、実践を重ねる事で、皆様から認められるドローン操縦士になるのではと思ってます。

   

そして、私毎ですがドローン操縦士を目指す為、ある決断をしました。

 

それは・・・

国内のドローンメーカーで働く事にしました。

 

一時は起業も考えましたが、まだ経験値が浅い為、多くの経験を積み重ねる必要があると思い決断。

 

今は、国交省への申請業務や外部委託先様との調整業務・スクール運営など行いながら産業機用ドローン操縦の練習もさせてもらってます。

 

余りの多忙さで、100の質問も出たのでブログは一旦お休みしようと思ったのですが・・・

このブログを通し、ドローンを取り巻く市場がどのように動いているのかなど、私の体験談ではありますが、これからドローン操縦士を目指す方々の一つの参考になればと思い継続したいと思います。

 

また、検索アイテムとは行きませんが

情報収集する為の一部のツールとして活用して頂ければと思います。

 

私は良くDID地域を検索する際「ドローン操縦士 Q15」や

申請業務の時は「ドローン操縦士 申請」など検索し直ぐアクセスできるので自分の検査ツールとしても活用してます。

 

今後は、主に産業用ドローンの掲載が中心になるかと思います。

そこで、Q101回からブログ名を

「ドローン操縦士になる為の100の質問(産業編)」

とRNさせて頂きます。

 

本日で今年のフライト納めもして来ました♪

来年もどうぞ宜しくお願い致します。

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 Dronejo HIROMI

 

 

Q99:世界のドローンメーカー

現在、世界ではドローン市場に参入している企業がどれくらあるのでしょうか?

・・・・・711だそうです。※DRONE.COMより

 

下記、DRONEII.COMから情報公開されています。

https://www.droneii.com/drone-market-environment-map-2016

■The Drone Market Environement 2016

The-Drone-Market-Environment-Map picture

独自で調査を行った「市場環境MAP」です。

その結果、49か国から711のエントリーがあり

■国別分け

・北アメリカ 54%

・ヨーロッパ 30%

・アジア 9%

オセアニア 3%

・MEA 3%

南アメリカ 1%

 

■市場カテゴリー分け

・プラットホーム 29%

・システム 16%

・サービス 20%

・大学・研究プログラム 10%

・ソフトウェア 7%

・メディア 6%

・イベント 3%

・オペレーター市場 2%

・保険 2%

・その他 5%

 

やはり、アメリカ・ヨーロッパが多いのが分かりますね。

日本はアジア9%内ですので、これから日本勢も伸びて行くのでしょう。

 

市場カテゴリーは、やはりプラットホーム29%を占め、海外はだいぶ構築されているようですが、日本はインテルKDDIなどドローンメーカーなど商業化に向けネットワークを活用したドローン専用基盤を構築し始めているそうです。

 

今回は、その中で私が注目するドローンメーカー(Hardware系)をピックUPしました。

上記のMAPに掲載されていないメーカー様もありますが国内市場を厚めにご紹介させて頂きます。

 

中国

・DJI

 http://www.dji.com/jp

・Yuneec

https://www.yuneec.com/en_US/home.html

 

フランス

・Parrot

http://global.parrot.com/jp/

 

アメリカ

・3DR Robotics

https://3dr.com/

 

カナダ

・Aeryon

https://www.aeryon.com/

 

日本

・エンルート

http://enroute1.com/

 

・プロ ドローン

https://www.prodrone.jp/

 

・自律制御システム研究所

http://www.acsl.co.jp/

 

・テラ ドローン

http://www.terra-drone.co.jp/

 

アミューズワン セルフ

http://amuse-oneself.com/

 

まだ、紹介仕切れてませんが2016年注目したメーカー様をご紹介させて頂きました。

Q98:ドローンの仕事

最近よく聞かれるのが、ドローンスクールに行って資格を取得したら、仕事は紹介してくれるんですか?

 

この答えは「NO」だと思います。

 

元ラジコン経験者・農業関連・カメラマン・映像関係者など今の仕事にプラスアルファーでドローンという道具を使って仕事の領域を広げている方たちは、直ぐ成果を上げている方もいっらしゃいますが 

 

「NO」というのは、ドローン操縦が出来るだけでは仕事には、中々つながらないという事です。

 

ドローン=道具 を活用し付加価値をどう提供できるか

 

世の中に貢献出来てこそ、仕事として価値があり、喜びも生まれ、社会貢献できるのだと思います。

 

また、仕事だけでなくプライベート・趣味の世界で、今まで入り込めなかった領域(上空)からの撮影で、家族や友人にも感動を与え、皆に喜んでもらえた時は自分も嬉しいものです。

 

私もドローンスクールに行ってPhantom4を操縦できるようになったのは収穫でしたし、人脈が出来たのは大きかったです。

 

でも、そこから仕事につなげるには、まだまだ勉強する事が沢山あるのだと、日々気づかされました。

 

そんな中、私が見て来たドローンを活用したビジネスをしている方々のリストを整理してみました。

 

現時点で私が今、パッと浮かぶドローンを活用したビジネスをご紹介します。 

 

■空撮

カメラマン・TV関連・映像関係者等 

 

■農業

農薬散布・農薬メーカー等

 

■レース関連ビジネス

レーサー・施設運営・サポート・機体販売・グッズ等

 

■ドローン操縦士

派遣・委託・インストラクター等

 

■物販

ドローン関連機器・シュミレータ販売・トイドローン等

 

■教育・資格ビジネス

スクール運営・講師・検定関連・無線関連

 

■ホテル・観光協会

ドローン施設提供・イベント・ツアー・ゴルフ場・スキー場・学校・会場提供 等

 

■販促

SNSビジネス・ブログ・本出版等

 

■メーカー

機体企画・開発・製造・新規事業開発促進等

 

■関連サービス

レンタル・会場貸出・メンテナンス・アフターサービス等

 

保険業

傷害保健・機体保険等

 

■産業

農業・測量・土木・橋梁点検・トンネル点検等

 

■災害・救助・救命関連

消防士・警察・地方自治

 

■点検・調査関連

赤外線調査・ソーラーパネル・火災・生態系調査等

 

■物流ビジネス

宅配・インターネット関連等

 

■申請関連

行政書士・ソフトウェアー開発

 

■データ管理

クラウド・システム・アプリ・ソフト開発・管理業務 等

 

■行政

国土交通省総務省国土地理院・気象丁・環省・農水省 等

 

■プライベート(趣味)

旅行・風景 等

 

これだけでも、だいぶドローンに関する仕事があるのだという事がわかります。 

そして、仕事の内容によっては、適材の機種(大きさ・付加機能・ペイロード等)があるという事もお伝えしておきます。

 

また、現在のスクール受講者状況を伺うと、半年前は自分の意志で入校される方が多かったようですが、最近は企業から任命されて参加されている方も増え経営者も仕事として活かせるか従業員を送り込んでるという傾向も出て来ているそうです。

 

これからも、新たな産業ビジネスがどんどん生まれてくるのでしょう。

 

あと、都内よりは地方の方がドローン操縦士のニーズは高いと伺っています。先日も大分県の温泉に行った時、その温泉のPR空撮映像や近隣の観光名所を空撮した映像を流されていました。

温泉に入るのを忘れ、ずっと立ちんぼ状態で見入ってました(笑)

もし、スクールなどで折角技術を取得した方などは、練習を積み重ね営業活動すれば地域活性化につながる仕事などもあるかも知れませんね。

 

それぞれの方々のアイデアでドローンの世界が広がるのが楽しみです。

 

次は世界のドローン企業をお伝え致します。