ドローン操縦士になるための100の質問(産業編)

これからドローン操縦士を目指すドローンジョこと(ドローン女子)HIROMIの日記です。

Q90:農薬散布機(日本サーキット・テラドローン・ナイルワークス)

次世代農業展で展示してありましたドローン農薬散布機のご紹介です。

後半3社

尚、下記の情報は2016年10月14日時点の情報です。

 

■日本サーキット

http://www.circuit.co.jp/

機種名  JH950

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 *機体仕様

サイズ 950×950×H580(折り畳みのサイズ)

価格  約150~180万円

バッテリー ?万円/本

タンク着脱 可

積載  液剤5L ・ 粒剤5kg

1回飛行時間 約10分

農水協   これから申請するとか・・

認定施設校 未定

 

*機体は折り畳み式の為、持ち運びもしやすく、圃場が広くない方々にはお勧めだと思います。

 

■テラドローン

http://www.terra-drone.co.jp/agriculture/

機体名 Terra1シリーズ

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 *機体仕様

サイズ 1860×750×H855

価格  約300~350万円

タンク着脱 可

積載  液剤14L

1回飛行時間 約30分1.5ha

農水協 11月認定取得予定

認定施設校 未定

 

※大型機体の為、広い圃場向け。

 

■ナイルワークス

 https://www.nileworks.co.jp/

*機体仕様

サイズ 1900×1400×H700

価格  レンタル 年間100万円/3年契約

タンク着脱 可

積載  液剤10L

1回飛行時間 約30分1.5ha

農水協 ?

認定施設校 ?

 

*こちら運用は自動航行のみ。機体は一番大きかったです。2人以上でないと移動は難しそうでした。

 

Q88~Q90と7社のドローン農薬散布機をご紹介して来ました。

 

それぞれの強み・弱みがある為、実際にこれが良いですよとは、このブログではお伝えしませんが、運用される方の飛行させる圃場・作業者・運搬方法など、適した機材を選ぶ事がお勧めだと思います。

 

出来れば実際に操縦してみて、操縦のし易さ・散布の液漏れチェック・洗浄方法・運搬方法など、実践的な視点で確認された方が更に確実な機種を選べる思います。

 

尚、価格などの詳細は各社のHPを添付しておりますので、そちらに直接ご確認して下さい。

 

あと、農薬散布機の話を伺う度に「農水協」の話が出て来ます。

一体「農水協」って何? 

どこかの回でご紹介しますね。

 

 

Q89:農薬散布機(エンルートM's・東光鉄工・TEAD)

次世代農業展で展示してありましたドローン農薬散布機のご紹介です。

前半3社

尚、下記の情報は2016年10月14日時点の情報です。

 

■エンルートM's

https://enroutems.co.jp/ac940d.html

機種名  AC940-D

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※こちらの機体は日本の中でも販売台数が多く、ドローン農薬散布機では定番機種だそうです。

 

*機体仕様

サイズ 1000×1000×H450

価格  約200万円

バッテリー 5万円/138W×2本

タンク着脱 可

積載  液剤5L ・ 粒剤5kg

1回飛行時間 約10分

農水協 認定済

認定施設校 約13校(申請中含む)

 

*機体・販売・教育など、全体的に体制が整っている為、直ぐ購入を検討されている方にはお勧めだと思います。

 

■東洋鉄工

http://www.toko-akita.co.jp/uav/uav_top.html

機体名 TSV-AH1

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※4L/8Lの2種類あります

*機体仕様

価格  4L約120万円・8L約180万円

バッテリー 2.5万円/本

タンク着脱 可

積載  液剤4L&5L ・ 粒剤3kg&6kg

1回飛行時間 4L約7分0.5ha / 8L約12分1ha

農水協 認定済

認定施設校 秋田1校(年末千葉1校開校予定)

 

*価格的には一番安かったです。

 

■TEAD(ヨコヤマCo)

http://www.tead.co.jp/professionals/for-farming/

機体名 MulsaDAX04

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■機体仕様

サイズ 1650×950×H692

価格  約255万円

バッテリー 5万円/本 16000mAh

タンク着脱 可

積載  液剤のみ 10L

1回飛行時間 約10~14分/1ha

農水協 認定済

認定施設校 約27校(申請中含む)

 

*代理店は全国展開と販売網は大きいようです。

 

Q88:DJI AGRASって何?

次世代農業展でのDJI AGRAS MG-1説明会と展示会のご報告です。

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DJIから農薬散布機AGRASが発表されました。

中国では既に2000台以上販売実績のある商品だそうです。

中国では散布チーム・サポート・教習施設設立など、水稲・小麦・ジャガイモを対象に散布などで活躍しているそうです。

 

内容

■DJI社 AGRAS MG-1

http://www.dji.com/jp/mg-1

 

■機体仕様 

8発機・4本のノズル・高性能の噴射システム

積載容量10L・1回=1ha散布可能・約12分

散布幅=4m・1分=800ml農薬散布調整可能

防水・防塵・埃フィルター付き

下方レーダーが付いている為、植物との距離確保

アシストモード 機体の進行方向をロック出来る

マイクロ波レーダーで自動で高度調整

冷却システム 3重の防塵フィルター為、モーター寿命が3倍

水洗い可・折り畳み式

操作性に優れた送信機

⇒プロポはPhantomと同じ形態で、スマホサイズの画面にバッテリー残量など確認が出来る

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以上のように機体の性能は良く「農水協」の認定も取得済だそうです。

 

その後、展示会場へ行き、実機を始めて拝見させて頂きました。

 

噴射などの精度は確認できなかった為、見た目だけの判断ですが、いくつか気になる点もありました。

・タンクの取り外しが出来ない

⇒液体の詰め替えや洗浄は機体についた状態で行う

・折り畳みの為、小さく見えましたが、広げて見ると大きく、車の荷台に乗るかやや疑問

・粒剤散布装置が取り付け出来ない

⇒使用用途が液体のみ

・バッテリー1本 約10万円以内 等

 

メリット・デメリットもあるようなので、他のメーカーとも比較して購入する事がお奨めだと思いました。

 

因みに、価格はまだ正式発表されていませんが約180万円?位という話も一部から伺っています。

 

あと、もう販売しているのか分かりませんが、農薬散布には機体を購入しただけでは、散布は出来ないそうです。

 

理由としては、薬剤を散布する為、認定を受けた教習所で講習を受講し、卒業試験に合格し、農水協のオペレータの資格取得が必要だそうです。

 

確かにそうですよね。

農薬と言っても危険物には変わりないので、農薬の取扱い方法からドローンの運用方法など学ばないと、万が一何かあった時は大変ですからね。

 

では、次回は他社比較です。

 

Q87:農業用ドローンへの期待と要望

先月、幕張メッセで行われました次世代農業展へ行って来ました。

今後、活躍が期待されている農業でのドローン活用の話や各社の機体を拝見させて頂きましたので、数回に渡りご紹介させて頂きます。

 

今回のテーマ「農業用ドローンへの期待と要望」

 

某農薬関連の会社の方からのお話です。

 

①農業の現状の課題

・高齢化

農業就業の平均年齢

55~60代 北海道

60~65代 青森・和歌山・高知・福岡・佐賀・長崎・熊本・宮崎・沖縄

     大阪・神奈川・東京

65~70代 福島

70代前後 島根・岡山・広島・山口

 

毎年、高齢化が進む中、比較的若手が多いのは北海道だそうです。若手は機械など新しい事に興味が高く、機械・ロボットへの注目は高いそうです。

 

・効率的経営

土地20haが1つの壁だそうです。土地を有効活用出来なければ利益率も向上出来ない。例えば、農地集約型にし、法人経営化にし、20haを200haから300haに広げ、機械化にする事で生産も上がり良いのですが、現在は若手が少なく、機械を動かせる人が必要であったりと、育成にも力を入れて行かなければならないでそうです。

 

・温暖化や異常気象

ここ最近の異常気象頻発などによって、土地を拡大しても、全て流されてしまうなどの課題もあるそうです。

 

②ドローンへの散布期待

大面積・中山間など多数の圃場で、効率的・経済的に活躍が出来るのではないかと、今、ドローンへの注目が高まって来ているそうです。

今も、無人ヘリなど活躍していますが、狭い圃場などでは機体が大きすぎ、重い、音がうるさいなど、人での農薬散布などしているそうですが、ドローンは狭い圃場でも活躍ができ、軽労働になると期待されているそうです。

 

③ドローンの課題

農薬散布できる薬剤は、今は少ないそうです。

使用する薬剤は高濃度・少水量散布であり、使用できる範囲は米・麦などが中心になり、野菜や果実は農薬が濃すぎて使用出来ないなど、まだ課題は多いそうです。

 

④ドローン農薬散布機のポジショニング

ドローン 労働力低い・操縦易しい・労働力低い

     防除速度早い・価格安い

無人ヘリ 労働力低い・操縦難しい・労働力低い

     防除速度早い・価格高い

広い圃場などの場合は、無人ヘリの方が良いなどメリットもありますが、ドローンの操縦易・価格安など、魅力はありそうです。

 

⑤事故

農業で機械を使用した事故では、トラクターによる事故が多く、60歳以上の方が多いそうです。特に80歳以上が80%も占めるそうです。

 

⑥農薬メーカー

防除効果は重要ですが、人・物・環境に安全な物を作るよう、研究を積み重ねているそうです。

 

以上

 

お話を伺い、ドローンでの農薬散布の活用は農作業の軽減にもつながり、高齢者の負荷を和らげる事も出来るロボットして活用の価値はあるのいう事を感じました。

 

Q86:原子力発電所空域を飛行させる場合

先日、原子力発電所近隣のサンプリング調査でドローンを飛行させる場合、申請は必要なのか質問されました。

 

その飛行経路は、国交省の飛行申請条件外だった為、国交省への申請は不要でしたが、以前、どこかに原発関連の飛行について記載されていた記憶はあったので調べてみた所、警察庁のホームページで掲載されていました。

 

官庁関連では、国交省がHPできちんと対応されていますが、警察庁でもHPに掲載されているので、非常にわかりやすく、その通りに申請すれば出来るので良いと思います。

 

でも、申請の様式はPDFなのでWord版であれば更に有難いのですがね(^^)

 

今後、申請が必要な方には、下記関連ページをまとめましたので、ご参考にして下さい。

 

■警視庁ホームページ(ドローン関連)

小型無人機等飛行禁止法関係|警察庁

 

■飛行対象

原子力発電所周辺地域

・国会議事堂

内閣総理大臣官邸

・その他の国の重要な施設等

・外国公館等

 

■申請方法(申請の流れが記載されています)

https://www.npa.go.jp/keibi/kogatamujinki/pdf/tetsuduki.pdf

対象施設の管理者、土地の所有者等

   ↓

通報書(所定の様式に記載)

https://www.npa.go.jp/keibi/kogatamujinki/yousiki/1.pdf

※操縦士名・印・機体など詳細を記載

   ↓

管轄の警察署へ提出

※飛行の48時間前まで

 

国交省の1カ月前よりは、2日前なので、時間には余裕があるようですね。

Q85:空港近隣を飛行させる場合

海・港に続いて。次は空港です。

 

空港には、飛行機が低空で滑走路に進入する為、ドローンの飛行高度と重なる場合があります。

よって、ドローンを飛行させる場合は、飛行機の侵入・離陸経路に入っていないかの確認が必要になります。

 

では、日本国内での侵入表面の考え方です。 

■侵入表面の見方

http://www.mlit.go.jp/common/001109751.pdf

 

そして、具体的な場所です。

■制限区域(国土地理院

http://maps.gsi.go.jp/#11/35.603160/139.781113/&base=std&ls=std&disp=1&lcd=kokuarea&vs=c1j0l0u0f0&d=vl

この空域に属している場所は、空港事務所に問い合わせが必要です。

 

■各空港事務所の管轄区域

http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000212.html

 

実際、飛行空域で仕方なく飛行させる場合は

終日、航空事務所と電話連絡するなど、忙しかったそうです。

 

出来れば、その空域での飛行は避けたいですね。

Q84:海上・港上を飛行させる場合

海上・港上空を飛行させる際

国土交通省への申請以外に、海を管轄する海上保安庁への申請が必要になる時があります。

 

海上を飛ばす場合、ドローンの飛行経路下に船など航行している場合は、落下した時のリスクが懸念される為、関連する部署へ連絡する必要があります。

これも、海だけでなく山も陸もそうです。

 

今回は、海上を飛行させる場合の連絡先を掲載致します。

実は連絡先を探すの時間が掛ったので

今後はQ84を検索すれば直ぐそのページが出て来るので

自分でも参考にしたいと思います。

 

■海上・港上空を飛行させる場合

①飛行される海上管轄の連絡先を調べます。

海上保安庁のホームページ

http://www.kaiho.mlit.go.jp/

右下に、日本地図があります。

飛行する場所の地区をクリックして下さい。

例えば、東京湾の場合は「第三管区海上保安本部」の管轄になります。

第三管区海上保安本部のHPが出たら

下の欄に三管区コーナーの管内事務所一覧をクリック

各地域の連絡先(電話番号)が掲載されています

 

②事務所一覧

下記をクリックすると早く探す事ができます。

http://www.kaiho.mlit.go.jp/syoukai/kanku/index.htm

各管内の事務所一覧です。

管内事務所一覧をクリックすると

電話番号が掲載されています。そちらに問い合わせします。

 

③申請が必要な場合

申請・届出の様式

http://www.kaiho.mlit.go.jp/ope/apply/info.html

支持のあった申請書に記載し提出します。

許可が下りるまで、約1カ月弱かかるそうです。

 

また、海保のみでなく

海上には漁協関係者・遊覧船・定期便などありますので

飛行する際、指摘が出そうな関係者には事前連絡をしておく方が安心かと思います。

 

離着陸が港などの施設から飛行させる場合は、その土地の管理者への連絡も必要だそうです。

 

それらは海保が教えてくれますので、まずは確認してみましょう。